金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ゴールデン・ウイーク雑感(2)

2006年05月08日 | うんちく・小ネタ

プリペイド・カードの怖さ

ゴールデン・ウイークには中央自動車道をミシンの折り返し縫いの様な具合に、行きつ戻りつして車を走らせ山に登っていた。東京から諏訪、諏訪から韮崎、韮崎から諏訪南そしてまた諏訪南から豊科・・・という具合に。ところが料金はETCで前払いをしているので~この前払い制度は昨年12月で終了したが、残高は残っていた~、毎回現金を支払わずにスイスイゲートを通過してしまう。これはとっても便利なのだけれど、現金を払うという実感がないので、ついつい無駄遣いをしてしまいそうだ。財布を出して現金を支払うと高速料金の余りの高さに憤慨して、無駄遣いを抑えるのだが。

道路公団さん、いや今は高速道路株式会社さんになっているが・・・兎に角、高速道路側はこのETCのお陰で相当売り上げが増えたのではないだろうか?

プリペイド・タイプのカードして私はETCの他にスイカを使っている。スイカではJRに乗る他、オアゾの丸善で本を買うことが多い。この場合もキャッシュで買うより、スイカを使う方がついつい高い本を買ってしまう様だ。

これは心の中のバランスシート上、プリペイド・カードに現金を充当した段階で消費を認識しているためかもしれない。本来は現金の減少(資産の減少)=預け金の増加(プリペイド残高の増加)という資産内容の変化なのだが、どうもプリペイドしたお金の方が、無駄使いをしてしまう・・・というのは私だけの傾向だろうか? 皆さんのご意見を聞いてみたいものである。

民宿、使い方では大変お徳

白馬・金山沢を滑る前日、栂池のカントリージョーという民宿に泊まった。どうしてこの宿を選んだかというと栂池の観光協会が教えてくれたから。一泊二食付で6千円弱。翌朝は宿のご主人が、軽トラックでヘリコプターの乗り場まで送ってくれた。この日山の上は風が強かったので、白馬山荘には行かずに下山したので、またカントリージョーに泊まることにした。昨日は相客なしの私だけ、今日は私達3人で宿を独占である。

宿のお風呂は温泉ではないので、リフト乗り場の温泉に入ってから宿で寛ぐ。この日は通常のステーキと魚料理の他、宿のご主人が姫川で釣った岩魚の塩焼きを特別に夕食に付けてもらった。ワインを1本とお酒を2合頂き、3人で一泊二日の料金が2万5千円。一人8千円強だからかなり安い。ご主人は岩魚釣りが大変お得意の様で「必要ならご一緒しますよ」ということである。岩魚のシーズンは?と問うと3月が解禁月でその頃から入漁者は多いとのことだ。

カントリージョーの様な民宿は、ホテルのようなプライベートな空間はないが、上手く利用すると結構安くて楽しめる。因みにカントリージョーの電話番号は0261-83-2224である。

簡易ヒンズー・スクワットで山スキーをこなす

五月の山スキーは北アルプスの主稜線から1,500m位のダウンヒルを考えていたので、少し前から足腰の鍛えを行ってきた。それはヒンズー・スクワットである。ヒンズー・スクワットは膝を前に曲げないでしゃがみ込む運動を繰り返すものだが膝が前に出たり背中が曲がると筋肉強化効果がないどころか害をなす恐れもある。ただちょっとした工夫で最大の効果を上げる方法がある。それは壁を背中にして、背中と壁の間に大きなゴムボールを挟み、ボールにもたれる様にしてしゃがみ込み運動を行うものである。こうすると膝を前に出すことなく、大腿四頭筋や大殿筋を鍛えることができる。私は週に1回程度近くのジムに行き、置いてあるゴムボールを使ってこの簡易ヒンズー・スクワットを100回程行うことにしている。一昨日2、700mの稜線から1,500m程一気の滑りを行ったが、ほとんど腿に疲労は覚えなかった。ヒンズー・スクワット、これは山スキーヤーに持って来いのトレーニングだ。

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コア投資で攻める

2006年05月07日 | 株式

今日急に私のブログのアクセスが増えたので、チェックしてみるとヤフーファイナンスに私のブログ~「米国投信がコア投資をしている」という主旨~が紹介され、そこからのリンクが多かったことが分った。最近Googleが私のブログの検索順位を上げている様でアクセスが増えているがやはりヤフーの強いことを改めて認識した次第だ。

さて日本株のコア投資、書くだけでなく当然実践をしている。私は上場型投信(ETF)の中のコア30を購入している。ただしこの上場型投信の問題は流動性ではないか?と見ている。つまり日中の売買が少なく、値段が市場をフォローしていないのだ。上場型投信の一つの良いところは、株のようにその時々の価格で売買できるところなのだが、日本では上場型投信の購入者が少ない故か市場が薄くそのメリットが活かされていない様だ。

従ってコア投資をするのであれば、コア30の様な上場型投信が一番良いのだが、流動性を考えると全面的なお奨めをすることはちょっと躊躇するところだ。投資というものは中々簡単に行くものではない。

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山の数学~傾斜を計算する

2006年05月07日 | 

学生時代、数学は比較的得意科目だったが何十年も使わないと忘れるものだ。特に三角関数など金融では使うことはないが、山、特に山スキーをやると滑降斜面の傾斜の計算に使ってみたくなるものだ。そこで難しい原理は別として簡単なソフトを使って私が実際に行っていることを紹介しよう。

地図ソフト カシミール

カシミールは山岳展望・距離計測・断面図作成等ができるソフトウエアだ。私は数年前実業之日本社から2千円程度で出ていたCD-ROM付解説書を買い、時々活用している。

Kasimiru 左の図はカシミールを使って、先日滑った小蓮華岳頂上から金山沢の下部までの断面図を作ったものだ。

ところで滑降上問題になるのは、平均斜度ではなく最大斜度である。その斜度はどう求めると良いか?カシミールは自動的に高度差、直線距離、沿面距離、仰角を計算してくれる。

金山沢で一番傾斜が強いのは、稜線から滑り出すところである。ここをカシミールを使って分析すると標高差が446m、水平距離が704m、仰角は32.37度である。この仰角は標高差と水平距離からタンジェントを計算していることになる。

まあこれで目的は達成なのだが、カシミールがなくても角度計算が出来る様にと今度はエクセルの関数とゴールシーク機能を使って角度計算をすることにした。

まずエクセルのあるセルに=TAN(RADIANS(あるセルを引用))と入力。これはラジアン表示でタンジェントの値を返す関数の組み合わせだ。例えば引用するセルに45と入力すると、関数を入れたセルの値は1になる。これは直角二等辺三角形のタンジェントを計算したものである。

次に先程の実例に戻ると、この斜面のタンジェントは446÷704=0.6335・・になる。つまりタンジェントが0.6335になる角度を求めると良い訳だ。エクセルにはゴールシークという便利な機能がある。これは計算式の中に含まれるあるセルに数値を入れながら収束計算をして、近似的に解を求める機能である。目標値を0.6335にして、ラジアン角をゴールシークで求めると32.36度という答が返ってきた。

傾斜が総てではないが・・・・

雪崩の可能性は傾斜だけではなく、地形・植生・降雪状態・気温・日照・外的衝撃等々様々な条件が関与する。とはいえ傾斜の影響は相当大きいものがあるだろう。カシミール等のツールを使って、滑降する斜面の地形を分析することは山スキーヤーにとって意味のあることだと私は考えている。エクセルの機能を使い、頭の体操にもなるという余禄もあるのだから。

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ゴールデン・ウイーク雑感(1)

2006年05月07日 | うんちく・小ネタ

今年のゴールデン・ウイークの後半(3日から6日)までは天気が良かった。五月(さつき)晴れとはいうが、実際ゴールデン・ウイーク中好天が続くことは少ない。今年のゴールデン・ウイーク後半は山から山を巡って中央自動車道を走りまくった(?)。そんな話題を1,2回に分けてブログに書いてみる。

白馬の桜の名所

♪人皆花に酔う頃は残雪恋て山に行く・・・というのは吾が神戸大学山岳部の部歌だった。部歌というと聞こえは良いが、実はこれは「坊がつる賛歌」の替え歌である。「坊がつる賛歌」とは芹洋子の歌で有名だが、元は広島高等師範山岳部の部歌である。

いや雑談が長くなったが、5月の信州を歩くと桜と雪山を一度に楽しむことが出来るのだ。栂池から車で10分程南に走ったところにその桜の樹はあった。

Sakuragoryu

場所は白馬村新田、伝行山下堂というところである。この桜の樹は小高い急峻な丘の下にある。丘の上には稲荷神社が祭られていて、白馬岳、五竜岳、唐松岳等後立山連山が一望できる。写真はその丘の中腹から望遠レンズで桜と五竜岳を撮ったものだ。空気が澄み切っておらず山がボケているのが、難点だがここの景色は素晴らしい。またこの時期に来ることがあれば是非寄ってみたいと思った。

落倉自然園の水芭蕉と座禅草

5月6日、今日は東京に帰るだけの日である。ペンション・カントリージョーで朝食を食べた後少し道に迷いながら、落倉自然園に着く。真っ直ぐ来ると栂池から5分程度だろう。自然園といったところで、湿地帯の周りを木道が囲んでいるだけの素朴なもので、入園料が要る訳でもない。湿地帯の中には水芭蕉が今を盛りに咲き誇っている。

Mizubashou

咲き誇っていると言ったが正確にいうと、白い部分は花ではなく、仏炎苞という苞の一種だ。苞とは花を包む葉の一種だ。

水芭蕉に混じって数は少ないが、座禅草が咲いている。座禅草も水芭蕉も同じサトイモ科の植物である。Zazensou

赤い部分は仏炎苞である。

水芭蕉と座禅草が並んで花を咲かせているのに出会った。二つの植物が親戚だという良い証(あかし)かもしれないと思って写真に撮った。

Narabi

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白馬・金山沢を満喫~山スキー野郎の詩

2006年05月06日 | 

ゴールデンウイークは栂池から白馬岳に登り、頂上直下の白馬山荘で一泊し、翌日大雪渓を滑る計画を立てた。相棒は山岳部の後輩N君と会社の後輩M君である。この3人での登山も結構な回数になってきた。なお今年はつい最近も針ノ木雪渓でも大きな雪崩事故があった様に豪雪のため谷の状態が不安定である。従って大雪渓の状態や天気次第では往路を戻る等の弾力的な対応を取ることにした。

さて別件(甘利山登山)のある私より先にN,M君は入山。両名は4日の昼頃栂池に到着して、ヘリコプターで天狗原に飛び、白馬乗鞍岳に登り、そこから栂池ヒュッテまで滑り込んだということだ。泊まりは栂池ヒュッテである。私は栂池に4日の午後7時前に到着。予約しておいたカントリー ジョーなる民宿に宿泊。相客なく貸切である。この話は別のブログにしよう。

5日の朝、8時30分始発のヘリコプターで私は天狗原に到着。ヘリコプターのフライト料金は9,500円、少々高いが1千mの高度を5分で運んでくれるのだからありがたい。将に時は金なりである。

9時少し前に登山開始。天狗原から乗鞍岳には正面の雪の急斜面をつぼ足で直登する。シールを使っている人もいるがつぼ足の方が速い。乗鞍岳の頂上は岩が露出しているので、夏道を辿る。しばらく行くと白馬大池が見えてくる。といっても池は完全に雪の下。それどころか池の畔の白馬大池山荘は完全に雪の下で屋根の姿すら見えない。我々は大池の南端を通り、小蓮華岳に向けてまた急な斜面を直登する。先頭を登るN君はホイホイ行くが彼はただならぬ男である。しばしばフルマラソンに出場している様で、どういう計測方法かは知らないが全国の同世代(50歳だろう)の中で20数番目の体力を有するというお墨付きを貰ったそうだ。

さてそのN君をかなり待たせながら、僕とM君は12時40分に小蓮華岳に到着。風が強いのと、スキーやアイゼンなどを担いでいるので夏のコースタイムを少しオーバーした位の歩行ペースだった。このペースだと白馬頂上を越えて白馬山荘に入るのに後2時間はかかる。頂上に近づけば風はますます強くなりそうだ。第一栂池ヒュッテの人の話では大雪渓はデブリ(雪崩の残骸)が、多く快適な滑りが望めないということだ。そこでM君を待つ間N君と相談して、山頂行きは止めて今日金山沢を滑降することにする。やがて到着したM君もこの案に賛同。午後12時50分頃滑降を開始する。

Hakuba1

写真は小蓮華岳の頂上から見た白馬岳(右)と杓子岳(左)だ。さて小蓮華の頂上からはしばらく登ってきた尾根を忠実に滑り、金山沢の上に達したところから滑り込む。金山沢の小蓮華寄りは岩場になっているので、余り早く滑り込むのは厳禁だ。

Kanayamasawa1

この写真は金山沢中間部の緩傾斜面を滑るテレマーク3人組(別パーティ)の写真を撮ったものだ。自宅で金山沢の傾斜を計算してみると、水平距離が2,750mで標高差が1,200mなので、平均斜度は24度弱になる。傾斜は出だしが特に強く35度程度はある。だがそのスケールと高度感を写真でものにするのは難しい。

金山沢の核心部は30分位で滑ってしまった。雪崩が出た形跡はないが、急傾斜の谷に長居は禁物である。金山沢は右岸(上から見て右側)からのブロック雪崩に特に注意する必要があるだろう。

Kanayamasawa2

写真は金山沢の最下部から上部を見たものだ。右側に豆粒の様な山スキーヤーが見える。雪面全体が茶色っぽいが、黄砂の影響があるのかもしれない。白馬尻林道終点付近には1時40分頃到着。滑降時間は休憩を入れて1時間だ。ここから猿倉までは途中逆傾斜でスキーが滑らないところも若干あるが、概ねスキーを活用して正味20分程度で下る。私は白馬尻で谷を渡る涼風に今日一日の疲れを癒していたが、若い(と言っても相対的な話だが)N,M君は猿倉を目指して飛ばしていった。

猿倉からはタクシーでマイカーを止めている栂池に戻る。料金は5,140円だった。

Kanayamasawa_1

図は登行・滑降ルートを示したものだ。金山沢の上部の傾斜は35度以上あるが、雪崩の形跡はなかった。ただし山は生き物であるからその時々の判断が必要だ。私のこの話も参考程度ということで。下部の雪がやや少なくなったところでは、私は左岸(下に向かって左側I)を滑った。右岸にはブロック雪崩の形跡があるからだ。

金山沢は私が過去滑った中でも、中々良いスロープだったと思う。白馬岳の頂上を割愛したが、補って余りあると言うべきかもしれない。

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