8月27日土曜日、某ローターリークラブのトレッキング同好会と北八ヶ岳の「にゅう」に行った。「にゅう」とは奇妙な名前だが、白駒池から中山峠に向かう稜線上にある小さな岩峰である。ある道標に「にゅう」(乳)と書いてあったから岩峰の姿が乳房に似ているのだろうか?
スーパーざすあ1号で9時過ぎに到着した一行は、レンタカーを借りて麦草峠に向かった。八ヶ岳を覆う雲は厚く眺望はほとんど期待できない。10時10分過ぎに麦草峠手前の無料駐車場到着。ここに車を止めて「にゅう」を往復するのが本日の計画だ。10時30分出発。このコースは偶々数日前のNHKの登山教室的番組で取り上げていて、今回の参加者の中にもこの番組を見たという人がいた。その影響もあるのか、白駒池からにゅうの登山道は結構混んでいた。
白駒池手前のシラビソの原生林は苔むして趣がある。小雨が降ってくるが、森は雨だれを優しく受け止めてくれる。登りは白駒池の東岸を回ってにゅうへの登山道に入った。距離はこちらの方が近いが池の景色を楽しむなら反対側の西岸の方が良さそうだ。
にゅうへの登りは最後の標高差150mがきつい。濡れた岩や木道は油断をすると滑る。トレッキング歴の浅い人には少しこたえたようだ。
12時25分にゅう到着。麦草峠から1時間半の歩行タイムだった。
にゅうの佐久側は深く切れ込んでいるが、霧が深くてよく見えない。20分程昼食を取ってから往路を戻った。
途中の白駒湿原まで戻った時は結構晴れ間が広がった。
だが晴れ間も束の間、白駒池まで戻ってくると池の上は2,30m先も見えない霧におおわれていた。だが霧は時に水墨の名画を生み出す。下の写真は湖畔から湖面を撮ったものだが、水墨画の趣があった。
次の写真は上の写真をトリミングしたものである。こちらの方が余分ものがなくて良いかも知れない。
白駒池の周りの地表は岩肌が多く、木々は深く根を下ろす機会が少なく総じて痩せている。写真の木はかなり大きいが根を地中に深く下ろすことが出来ず、根が浮き出ている。
帰りは白駒池の駐車場に出て麦草峠まで車道を歩いて帰った。こちらの方が木道歩きをするより早い。駐車場に戻ったのは午後3時。麦草峠からにゅう往復は正味3時間半程度の気持ち良い散歩だった。