金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

紅葉の北岳・間ノ岳を登る(2)間ノ岳・八本歯

2014年09月29日 | 

9月27日午前11時32分。北岳山荘を出て間ノ岳に向かった。小屋に着いた時は鼻水が止まらず、間ノ岳を見合そうか?とも思ったが、首にマフラーを巻いて、Sさんに貰った風邪薬を飲むと、少しましになったので、先行したSさん、Uさんを追いかけて出発。

Nakasirane

12時20分中白根到着。振り返ると北岳を真ん中に、右に鳳凰三山、左に甲斐駒ヶ岳が見える。ここで昼食。13時26分間ノ岳到着。雲が増えてきた。昼を過ぎると温められた空気が雲を生む。

Ainodakeafternoon

下山途中に振り返った間ノ岳。伊那谷側は雲が覆っていた。この雲のため御嶽山の噴煙は見えなかった。14時42分。北岳山荘到着。トレール・ラン用の靴に履き替えて山道を走ってきたSさんに僅かに遅れてゴールイン。北岳・間ノ岳という本峰第2、第3位の高峰を一日で登るプランは無事終了した。少し疲れたが。

9月28日日曜日この日も快晴。5時50分に出発。朝日を浴びる間ノ岳を撮った。少し細工をしてカメラを「夕焼け」モードにしたところ赤色がきれいになった。

Ainodake

八本歯へのトラバース道は不安定な桟橋が続き、少しスリリング。

Happonba1

Happonba2

6時47分八本歯のコル到着。バットレスの岩場(恐らく第四尾根)を登る人たちが見えた。北岳バットレスは関西の学生には遠く、ついに登らずじまいに終わってしまったようだ。

8時10分二股着。紺碧の空にバットレスの岩壁が屹立している。

Hutamata

「今年の9月はよく山に登った。2週間前は黒部源流の薬師沢、先週が鳳凰山の地蔵岳。3週とも天気に恵まれた。そして少しずつ深まる秋を感じることができる素晴らしい登山だったな」と思う。

二股から一時間半を歩いて、広河原に着いたのは9時51分だった。売店で今シーズン最後のビールと言われた缶ビール2本で3人が乾杯。10時20分の甲府行きバスに乗ると直ぐ睡魔が襲ってきた。

 

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紅葉の北岳・間ノ岳を登る(1)草滑りから北岳へ

2014年09月29日 | 

9月26日金曜日午前9時過ぎにあずさ3号で甲府駅に到着。今回のメンバーは室町山の会の精鋭Uさん・Sさんの二人だ。広河原行のバスの出発時刻は10時なので、単独行の青年と4人でタクシーに乗った。運転手さんに一人3千円でお願いする。バスは1,950円なので悪いdealではない。11時前に広河原到着。登山届を出して、11時9分広河原出発。

Kitadakeasa

これから登る北岳が蒼天の下に屹立している。

大樺沢沿いの道を登っていくと鳳凰三山に連なる山が見えてきた。写真は高嶺あたりだろう。

Takamine

14時二股到着。14時30分白根御池小屋到着。

Oike

担ぎ上げた2リットルの赤ワイン、梅酒、焼酎などでさっそく酒盛り開始。

2006年に建て替えらえた御池小屋は綺麗で感じの良い小屋である。先週の鳳凰小屋とは違い夜も暖かくゆっくり寝ることができた。なお暖かかったのは小屋の設備の違いだけではなく、今週の方が気温そのものも高かったようだ。

9月27日土曜日快晴。

Butttlesmoring

北岳に朝日が当たる中、次々のパーティが出発していく。我々が出発したのは少し遅めの5時54分だ。草すべりという急登の道は高度が稼げて気持ちが良い。途中骨折した人を見た。このルートは北岳に登るルートの中では一番楽だ、と思うが油断は大敵だ(後程稜線から見るとヘリで搬送したようだ)。

7時55分稜線(小太郎尾根)到着。

Yatugatake

八ヶ岳が雲海の上にそびえていた。肩の小屋に向かう途中岩ひばりが先導してくれる。人懐っこく割と近くまで接近できた。

Iwahibari

8時49分肩の小屋到着。ここから北岳山頂は近いが、急に鼻がグズグズしだした。軽いアレルギー性鼻炎なのだろう。鼻が詰まると鼻呼吸がしにくく少し歩行ペースが落ちた。9時56分頂上到着。

Peak

360度の絶景である。先週に引き続きこの日も南アルプスから遠く北アルプスの峰々を見ることができた。

先週登った地蔵岳はかなり低く見えた。

Jizoufromkita

仙丈ケ岳のカールが立派だ。その左手奥には御嶽山の頂上が見えた。

Sennjyougatake

御嶽山の爆発はこの1時間後位のことだった、と後程知った。世の中一寸先は分らない。

北岳頂上から北岳山荘へ下る道は足場の悪いところがあり、登ってきたルートよりは手間がかかった。

Kitadakekudari

10時55分北岳小屋到着。すぐにチェックインを済ませた。「今日は布団1枚に二人で寝てもらうかもしれません」と受付の人が言う(ただし我々は実際のところは一人1枚の布団で寝ることができた。山小屋は早めのチェックインにこしたことはない)。

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錦秋の北岳・間ノ岳

2014年09月28日 | 

週末(9月26-28日)に南アルプスの北岳・間ノ岳を登ってきた。

登山記録は別のブログに載せるとしてとりあえず、素晴らしい山の景色をアップしました。

大樺沢から見た北岳バットレスです。数パーティが岩に取り付いていました。

Battres

八本歯のコルへの縦走路の途中から見た間ノ岳です。

Ainodake

紅葉が沢に下っています。標高の見直しで日本第3番目の高峰になった間ノ岳。どっしりとした良い山です。

正面は八ヶ岳連峰の主峰・赤岳です。左端は蓼科山。

Yatugatake

北岳山荘近くのナナカマド。赤く色付いていました。短い秋は今盛りです。

Kouyou

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【イディオム】Bake in the cake 利上げの影響は?

2014年09月25日 | インポート

Baked in the cakeというイディオムは投資用語としては「織り込み済み」と意味で使われる。

WSJ のMarket WatchのHere's what happen to stocks before and after rates riseという記事の中にThat's been baked in the cake for some time.という一文が出ていた。

このThatは来月(2014年10月)に終了する予定の連銀の債券購入プログラムを指すので、「連銀の量的緩和終了は少し前から市場では織り込み済みだった」という意味になる。実際量的緩和の終了のニュース自体は市場にインパクトを与えていない。

市場がフォーカスしているのは、連銀が何時政策金利の引き上げに動くか?ということだ。だがこの記事の書き手は「連銀が何時金利を引き上げるのか予想することは不可能だし、そんなことを議論するのは馬鹿げている」「もっと重要なことは金利上昇(あるいは正常化)が行われた時、市場がどう動くか?ということだ」と述べている。

S&Pによると、第2次大戦後連銀が金利引上げに動いた16回のうち、13回は金利上昇の半年前にpullback(株価の一時的な下落)、correction(株価の10%以上の下落)、bear market(弱気相場入り)が起きている。ただし過去はその後長い眼でみると楽観的な相場が戻っているのだが。

連銀の金利引上げを予想することは困難だが、誰かが予想するから金利引上げ前の半年前に株式相場がそれを織り込むというのも事実ではないだろうか?

連銀の金利引上げは、雇用市場とインフレ圧力の綱引きで決まる。今のところ雇用市場の実態は失業率等の統計データが示すより悪い。何が雇用市場の改善のドライバーになるのか興味のあるところだ。

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クリントン元大統領、米国版「三方よし」を語る

2014年09月24日 | うんちく・小ネタ

CNBCによると、クリントン元大統領は、Clinton Global Initiativeという会合で、「将来米国企業は企業利益の極大化に関心を払うよりも、従業員と社会に対して注意を払うようになるだろう」と述べた。そして「我々は不均衡と悲惨と対立を共有し、繁栄と責任と共同体意識を共有するようになるだろう」と述べた。

元大統領は、この動きは政府の大きな関与なくして起こり、むしろ政府は企業にインセンティブを与えることで、この動きを促進することが可能だと述べている。

元大統領の意見に、出席した実業界のパネラー達から共感する声があがった。

例えばブラックストーンのJames CEOは会員制卸小売り大手のコストコは従業員を締めつけながら利益を捻出しようとしたことは一度もないが、非常に成功していると述べた。

またアリババの創業者Jack Ma馬雲氏は「私はつねに顧客一番、次に従業員、株主は最後に考えている」と述べた。

Jack Ma氏には次のとうな言葉もある。「知名度が高くても品質や品格の後ろ盾がなければ強いブランドとはいえない。知名度に相応しい質の高い製品やサービスを支える人材や企業文化を伴っていることが重要だ」

★   ★   ★

企業のボトムライン(最終利益)を最重視し、株主価値を金科玉条にしてきたと考えられていた米国企業社会の中で何かが変わろうとする兆しが見えているのかもしれない。

企業利益のみならず顧客や社会の利益を重視しよう、という考え方は日本には昔からあった。たとえば近江商人には「売り手よし買い手よし世間よし」という「三方よし」という格言がある。

仮にクリントン元大統領の予想が当たるとすれば、米国企業を利益最優先から従業員や社会優先に替える「企業側の動機」は何なのだろうということを考えてみた。

一つは企業にとって、仕事を愛し創造的な活動をする従業員を確保することが、企業のイノベーション(新しい価値の創造)に必要だという判断だ。

もう一つは従業員や顧客を重視することで、リーマンショック後疲弊してきた大衆層に利益を還元し、持続的な消費社会を維持することが最終的には企業の長期的な繁栄につながるという判断があるのだろう。

あるいは「所得と資産の不均衡」が社会の臨界点に近づきつつあることをビジネスリーダーたちは感じ始めたのか?

日本の政財界のリーダーたちも「三方よし」のお株を奪われる前に、現代版「三方よし」の提案を考えるべきだろう。

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