金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

二回目の1,000ドル競争はグーグルが先着

2017年10月12日 | 投資

今年の5月下旬頃アマゾンとグーグル(アルファベット)が、株価1,000ドルを目指して競い合っていた。

その後両社の株価は900ドル台前半まで値を下げていたが、昨日アルファベット株は再び1千ドル台を超えて1,005.65で引けた。アマゾンの終値は995ドルだったから2回目の1,000ドル競争はグーグルに軍配が上がった。

私は今回アルファベット株は1,000ドルを固めるのではないか?と予想している。正確にいうと希望というべきかもしれないが。

理由はこうだ。

前回グーグル株は6月上旬に1,000ドルをつけたが、株価の上昇速度が少し早過ぎた。これはFANG(巨大ネット銘柄)全体に言えたことだが。

投資家は値上がりしたFANG株を売り、割安銘柄を物色した。米連銀の舵取りが超緩和から正常化に向かい始め、金利上昇が視野に入ってきたので、金融株などが買われた。その後米国の税制改正の可能性が高まったことや景気が極めて底堅いことから再びリスクオンモードが高まり、アルファベット株を再び高値圏に押し上げた訳だ。

投資家向けのサイトを見るとBuy Alphabet(Google) stock on the next pullback(次に株価が下落した時アルファベット株を買おう)などという記事が目に付く。

株は生き物だから上がることもあれば下がることもある。ただしグーグル株についてはそれほど大きな下落はないのではないか?と私は見ている(これまた希望というべきか)。

今ハイテク業界の大きなテーマは「人工知能」「自動運転車」「クラウドサーバー」「スマートフォン」だ。この大きなテーマについて一番立ち位置が良いのが実はグーグルなのだ。

自動運転車については、昨日カリフォルニア陸運局が「完全無人走行テスト車の公道走行を認める」条例改正案を発表した。パブリックコメントを求めて今年末には条例改正を行い、来年6月までには実施する予定だ。

アリゾナやフロリダでは完全無人テスト車が既に公道を走っているが、技術革新の本家であるカリフォルニアでテスト走行が始まる意味は大きい。自動運転車が実用化される見込みは数年前の予想より早くなるのではないか?

これはグーグルにとって大きな追い風だ。

だが着目するべきは個別のテーマだけではなく、グーグルの先見性やチャレンジ精神といった企業風土ではないかと私は考えている。

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来年6月までにカリフォルニアの公道を無人運転車が走る見込み

2017年10月12日 | ニュース

ロスアンゼルス・タイムスによると来年の6月までにカリフォルニアの一般道やハイウエイを無人の自動運転車が走ることが認められる可能性が高い。

もっとも走ることができるのは試験車だが。

昨日カリフォルニアの陸運局は15日間のパブリックコメント募集期間付きで自動車運転条令の改正案を発表した。新しい条令は今年年末までに認可される見通し。現在のカリフォルニアの条令では、自動運転車には運転者が乗車することが求められているが、改正案では全くの無人運転が可能になる。

無人運転車はアリゾナやフロリダでは既に無人運転車が走っている。このため業界のリーダーや政治家の中で規制緩和をしないと自動運転車の走行試験面でカリフォルニアが技術革新のリーダーの地位が危うくなると批判の声が上がっていた。

自動運転車の導入については「安全と技術革新」のバランスが重要だ。

多くの安全問題の専門家は「自動運転車の方が人間が運転する車よりはるかに安全だということが明らかになってくる」と信じている。

恐らく自動運転車が無事故ということはないだろう。最初のころはちょっとした事故が大きく取り上げられる可能性が高い。それはニュースバリューがあるからだ。例えれば自動運転車の事故は「人が犬を噛む」ようなもので、一般の車の事故は「犬が人を噛む」ようなものかもしれない。

だが多くの試験走行の後、私は統計的に自動運転車の方が安全だということが証明されてくると考えている。

イノベーションはやってみるところから始まる。できない理由をあげることは簡単だ。特に批判を恐れる官公庁などにとって。

だがそれでは技術革新は進まない。自動運転車は数年前に予想されていたよりも早く実用化されるのではないだろうか?

自動運転車の出現は大幅に駐車スペースを減らす可能性が高いので、都市計画が根底から変わる可能性を秘めている。

日本でも「やってみなはれ」という心意気で取り組むべき時が来ていると思う。そしないと折角蓄積した技術を死蔵してしまうからだ。

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「みちびき」は日本の国防能力を導く?

2017年10月11日 | ライフプランニングファイル

昨日(10月10日)日本版GPSを目指す測位衛星「みちびき」4号の打ち上げが成功した。みちびき4号は準天頂衛星で日本の真上に長く滞在するという特徴を持っている。

9月20日に内閣府・宇宙開発戦略推進局が発表した「準天頂衛星の利用活用について」によると、準天頂衛星システムの精度は数cmで米国のGPSシステム(精度約10m)よりはるかに高い精度を持つことが期待されている。

2018年4月から4機体制でサービスを開始し、2023年には7機体制を確立することで、常時日本の上に衛星4機が存在し、米国GPSに依存せずに持続測位が可能になると内閣府は述べている。

NHKのWEBニュースでは「これによって農業機械や建設機械の自動運転、それとドローンによる物資の輸送など社会のさまざまな分野で新たなサービス展開ができると期待される」と述べている。

WSJもこのニュースを取り上げていた。Japan's New Satellite to help keep self-driving cars-and North Korea-in line

「自動運転車と北朝鮮からの防衛を支援する日本の新衛星」がタイトル。

内容はざっと次のとおり。

・日本は商業目的の利用者により良い位置情報データを提供することを目的としていると述べている。現在のGPSでは高いビルディングにさえぎられて正確な情報を得られない場合があるからだ。

・日本の衛星システムは当面GPSと連動して機能するが、2023年には独立して運用することが潜在的には可能である。

・このシステムの最大の受益者は自動運転車を開発するものである。

・政府は北朝鮮や中国からの挑戦が高まる中で衛星システムの軍事利用について研究を行っている。宇宙政策委員会は、もし米国のGPSが機能不全に陥った場合に日本の衛星システムがバックアップするだろうと述べている。

・しかし軍事専門家は最終的には準天頂衛星システムは日本の防衛システムの独立性を高める可能性があると述べている。

精度の高い衛星システムは巡航ミサイルと組み合わせることで、万一北朝鮮からミサイル攻撃を受けた場合、報復攻撃が可能になるからだ。

技術的に精度の高い巡航ミサイルシステムを保有する可能性が高まってきたことは、巡航ミサイルの実装論を後押しする可能性が高いのではないかと私は観測している。

国防の概念・枠組みは科学技術の進歩に伴い、飛躍的に変化している。目新しいところでは北朝鮮が米韓の機密文書をハッキングしてのではないか?というニュースが流れていた。

国を守るということは、IT技術・宇宙開発技術などを含めた総力戦なのである。

 

 

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小粒でもピリリと辛い大源太山

2017年10月10日 | 

昨日(10月9日)越後の大源太山(1,598m)に登った。大源太山は巻機山・清水峠・谷川岳を結ぶ国境稜線(大分水嶺でもある)の北側にそびえる独立峰だ。六日町方面から越後湯沢に高速道路を走るとピラミダルな山容で目を引く山がある。それが大源太山だ。

機会があれば登りたいと思っていた山で今秋その機会が巡ってきた。一昨日は越後駒ヶ岳に登り、下山後大湯温泉に泊まり、帰京する前に大源太山に登ることに決めていた。8時に宿を出て登山口に着いたのが9時20分。大源太山の登山口は大源太キャニオン手前の林道を3㎞ほど入ったところにある。10台弱駐車可能な駐車場は既に一杯だったが、路肩に簡単に駐車することができた。

歩きはじめて15分で最初の渡河点に到着。ロープが張ってあるので簡単にわたることができる。

暫く行くと崖に不安定そうなアルミのはしごがかかっている。

10時4分2番目の渡渉点に到着。このルートで川(北沢)を渡るのは2回だ。

この渡渉点を過ぎると登山道は急坂になり、ところどころロープが張ってある。

稜線にでると視界が広がるが、紅葉で覆われた大源太山の頂上はまだ遠い。

12時36分登頂。

七ツ小屋山(中央のとがった山)へ続く稜線の紅葉が美しい。右奥には谷川連峰が見える。

15分ほど休んで下山開始。滑りやすい急坂を時々ロープに頼りながら降っていった。北沢の渡渉点で飲んだ沢の水が美味しい。

駐車場に戻ったのは午後3時半前だった。車を日帰り温泉・石打ユングパルナスに向けた。入浴料900円。連休最終日なので混んでいるか?と思ったが空いていた。湯沢には駒子の湯など有名な日帰り温泉が多いが、温泉が大きいことではここが良さそうだ。

越後湯沢駅でビールを飲んで名物へぎ蕎麦を頂き、午後5時半過ぎの新幹線に乗り、充実した越後の山登りを無事終えた。

大源太山は小粒だがピリリと辛い山だった。

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紅葉盛りの越後駒ヶ岳を登る

2017年10月10日 | 

10月8日(日曜日)越後駒ヶ岳に登った。

朝5時に銀山平温泉の「荒沢ヒュッテ」をレンタカーで出発し、枝折峠駐車場に向かった。峠に近づくにつれて霧雨模様になる。峠手前から路肩に駐車している車が目立った。登山者の車だけはなく、滝雲の撮影に来ている写真愛好家の車も多い。何とか路肩に車を止めて午前6時登山開始。雨具を着て歩き出すが、道行山の手前位で雨は完全にあがった。

これから登る越後駒ヶ岳が雲の中から姿を現した。7時36分道行山の先から撮影

道行山から小倉山分岐を経て百草の池までは緩い稜線歩きが続く。

百草の池から上は避難小屋まで急な登りだ。

ここからは越後三山の最高峰・中ノ岳(2,085m)がよく見えた。

小屋に近づくにつれて岩場が増えてくる。10時15分駒の小屋到着。軽い昼食を食べて駒ヶ岳へ最後の登り。

11時駒ヶ岳山頂到着

駒ヶ岳からの下山は結構疲れる。特に百草の池から先の稜線は上り下りが連続してややうんざりした。15時15分駐車場到着。

登山時間は休憩時間込みで小屋まで4時間15分。小屋から頂上へ20分。下山時間は4時間だった。

登り時間はガイドブックの標準時間よりも短かったが、駒の小屋の管理人さんによると「ガイドブックの時間は登山道整備前のもので登山道整備後はかなり登山時間は短縮されている」「したがって駒ヶ岳にコースタイムより早く登ることができたといって越後の山を甘く見てはいけないよ」ということだった。

確かに平成22年頃~24年頃の表示のある木道が整備されていた。登山道が整備されていても越後駒ヶ岳を一日で往復するのは楽ではない。

全国に駒ヶ岳と名前の付く山は多いが私の経験では越後駒ヶ岳登山が一番大変だった。甲斐駒ヶ岳には黒戸尾根というハードなルートがあるが、今では登る人が少ない。大部分の人は北沢峠から往復している。北沢ルートに較べると枝折峠からの越後駒ヶ岳往復はアルバイトである。

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