昨日の思い出のつづきです。
お遣いで麹を買いに行った店は、小学校の正門のすぐ前にありました。「矢野商店」といったのかな。
そこの息子さんが私と同級生で、「健夫くん」といいました。彼は、今、モーターパラグライダーによる空撮の第一人者となっています。矢野くんのサイトをご覧ください。
さて、健夫くんちには、当時、出たばかりの〈講談社少年少女世界文学全集〉全50巻が揃っていました。小学校の図書室にもない、立派な蔵書です。
どういういきさつだったのか、よくは覚えていないのですが、私は学校の行き帰りに健夫くんちに寄り、専用書架に並んだ全集を1冊ずつ借り、つぎつぎに読んでいったのです。ほとんど全部、読んでしまったと思います。
古本 海ねこさんのサイトでわかるように、古今東西の世界文学が収められていて、各地の文学のだいたいの特徴をつかむことができました。小学校5年生の頃だったと思います。
この全集と、高校生の時に読んだ〈集英社世界文学全集 20世紀の文学〉(全38巻)が、一般文学に関する私の知識の基礎となりました。
内容もよくわからないまま、文学全集を片端から読むという体験は、あの時期でなくてはできなかったでしょう。とてもありがたかったと、今になって思います。