昨夜は都心に出て、年刊アンソロジーの編集会議。
作業そのものは順調にいったのですが、収録枚数が限られるために、どうしても割愛せざるを得ない作品が出るのが心残り。
たとえば、小田雅久仁さんの「農場」(小説新潮 11月号掲載)など、長過ぎて入れられないんですよね。とても気持ちが悪いけれど、でも、忘れがたい傑作なのに。残念。
今日はひさびさに「森の水車」を聴きました。ずっと昔、原稿書きを始めた頃、家内が私のために選んでくれた「テーマソング」。特に3番の歌詞を心に刻むようにと言われました。
この歌の作詞をした清水みのるさんは田端義夫の「かえり船」や「ふるさとの燈台」、菊池章子の「星の流れに」、菅原都々子の「月がとっても青いから」などを作詞した歌謡界の重鎮ですが、昭和16年に高峰秀子の歌で発表したこの「森の水車」は発売禁止となっています。戦後、ラジオ歌謡として復活、大ヒットしました。
この歌には、開戦に向けて社会統制を強める権力に対する抵抗の気持ちがこめられていると聞いたことがあります。歌詞を読むと、なるほどとうなずけるところが。
これからも、自分のテーマソングとして、大切にしてゆきたいと思っています。