金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ぐるっとパスに連れられて府中へ(2)

2006年04月02日 | まち歩き

4月2日日曜日の午後は昼から天気が悪くなってきた。今にも雨が降りそうな中を車で府中市の郷土の森美術館から府中市美術館に行く。駐車場から美術館に向かう時も風が強く満開の桜の花をかなり散らした。そう桜は今日がピークだろう。

桜狩り奇特(きどく)や日々に五里六里 (芭蕉・笈の小文)

五里六里といえばキロに換算すると20キロから24キロ。大体新宿と桜の名所小金井公園位の距離だろう。多少誇張はあるかもしれないが、昔の人は風流であると共に足腰が丈夫だったのだ。

さて府中市美術館。「亜欧堂田善の時代」という企画展をやっているが私はこの亜欧堂なる人物を全くしらなかった。館内で説明を見ると江戸後期の洋風画家で細密な銅板画を良くものにしたということだ。有名な司馬 江漢の1歳年下ということだ。司馬 江漢なら名前も知っているし、作品も見たことがある。実際この展示場にも司馬 江漢の作品も展示されていた。

  • Huchu

亜欧堂の作品について云々する知識もないが、精密・写実的な風景版画が多いので江戸後期の町の様子などを考証する上で役に立つのではないかと思った。

それにしても府中市には立派な美術館・博物館が二つもある。相当に税収が豊かな市だった(過去形では失礼か?)とお見受けする。

今このブログを書いている時雨音が強くなって部屋の中まで伝わってくる。多摩地区の今年の桜はこの雨で大半散ってしまいそうだ。昨日今日とワイフと桜と美術館を堪能したので未練は余りないが、花に嵐とは良く言ったものである。

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ぐるっとパスに連れられて府中へ(1)

2006年04月02日 | まち歩き

ぐるっとパスはこの前ブログに書いたとおり美術館・博物館の期間限定割引券だ。昨日ワイフと二人分購入したので、何処か行かないと勿体ないような気がしてきて余り天気が良くないが出かけることにする。雨の可能性が高いので車で行き易いところを探すと府中市郷土の森美術館府中市美術館が手頃なことが分かった。まず郷土の森美術館の話を書こう。

府中市郷土の森美術館は広大な敷地を持っている。敷地の中には古い建物を保存している。まず入り口にあるのは尋常小学校を復元した建物だ。

Elementschool

尋常小学校の前には桜が咲いている。桜は学校に付き物であり、桜の咲く学校を見ると故郷やそこで暮らす両親のことを思い出す。そう言えば芭蕉に「さまざまなこと思い出す桜かな」(笈の小文)という俳句があった。これは芭蕉が自分を可愛がってくれた夭折した昔の主人の嗣子の屋敷の花見の宴に招かれた時詠んだ句である。

旧府中町役場庁舎

Townoffice

外観はアメリカの小さな町に今も残っている町役場に良く似ている。

旧府中郵便取扱書とポスト

Postoffice

Mailbox これでけ古いポストの復元を見ることは珍しい。

水車も復元されていた。私の田舎では小学生時代に実際に水車が精米に使われていた。遠い昔の遺物の様に見えるが精々50年前は現役だったのだ。水車は環境に優しい動力の見本である。

Waterwheel

Kousin_1

菜の花畑の横に庚申塔があった。庚申信仰とはベルナール・フランク「日本仏教曼荼羅」(藤原書店)等によれば・・・干支暦で「金」と「猿」が重なる日が「庚申」であり(つまり60日に一回回ってくる)、この人の体の中にいる虫がその人が犯した過ちを天にいる上帝に告げると考えられており、この日は特別に潔斎に勤め、参詣やお供えを行う日であった。この信仰の起源は中国であるが、日本で多分に仏教化された形で受容され、さらに日本固有の「猿田彦」信仰と混じりあった。

従って庚申さんには神道系(猿田彦)と仏教系(青面金剛とか帝釈天といわれる)があるということだ。

この庚申さんが何系であるかは良く分からないが、像の下には「いわざる・みざる・きかざる」の三匹の猿が彫られていると見える。

庚申塔は多摩地区には良く残っていると聞くがこの様な背景を踏まえて見てみると中々面白いものである。

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春の行楽には「ぐるっとパス」

2006年04月02日 | うんちく・小ネタ

新聞に美術館・博物館共通入場券&割引券「ぐるっとパス」を発売するという記事が出ていたので、江戸東京たてもの園でワイフと二人分買って使ってみた。仕組みはこうだ。ぐるっとパスを使うと東京の49の美術館等(上野動物園も含まれる)の入館(入園)がフリーになったり、割り引かれたりする(一ヶ所一回限り)。因みに有効期間は2ヶ月で値段は2千円である。

今日午前中は江戸東京たてもの園(400円)に入場。午後は近所の多摩六都科学館に出かけプラネタリウムを見たが、こちらは入場料1,000円なので今日一日で7割方投下資金を回収したことになる。従って2ヶ月の間に4ヶ所程度の美術館・博物館を回る予定があるならこのぐるっとパスはお得な選択であり、利用しない手はないと思う。

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