ウオール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、例年8月には米ドルは対円で下落しているが、今年はその下落がいつもより少し早く始まるのではないか?ということだ。ちょっと記事の順番を入れ替えながらポイントを紹介しよう。
- 過去8年の間、8月にドルは毎年1.9%から5.8%の範囲で下落している。これは主なドルの買手である日本の投資家が夏休みを取るからである。と同時にドルを持っている日本の輸出業者は夏休み中にドルが下落することを恐れて先物でドルを売る。このため例年8月に米ドルは円に対して弱含む。
- この8月に同じパターンが繰り返されるという保証はないが、毎年繰り返す他の2つの為替のパターンは今年も見られた。それはゴールデンウイークにドルが売られ、7月にドルが強くなるというもので7年連続して同じパターンが見られた。
- 米国の景気がスローダウンしているという連銀レポートが先週出ているので、連銀が金利引き上げを一休みするのではないかという観測が広がっている。第一生命経済研究所によれば、ドル金利と円金利の格差が今年末か来年早々に縮まることを見越してドルは年末に105円に下落すると言っている。
大怪我をしない程度でこの種のアノマリーを利用して、為替で遊んでみるのも面白いかもしれない。