金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

多摩川の最源流を下る

2007年09月08日 | 

9月8日土曜日大型台風9号が去ったということで、少し前から頭の中にあった多摩川源流に行った。多摩川の源流は市ノ瀬川で源を笠取山の頂上下の水干に発する。我々の生活に関わる大きな河川の源を歩きたいという思いは8月末に千曲川源流から甲武信ヶ岳へ登った時から募っていた。

自宅を午前7時15分位に出発する。ところが青梅街道は丹波(タバ)付近で土砂崩れがあったということで一部通行止め。小菅から回り道をしてようやく市ノ瀬に到着した。ところが一之瀬林道も下部は土砂崩れで通行止めだ。柳沢峠へまわってようやく林道に入ることができた。林道はなんとか走行できるが、風で折れた枝や土石が道を埋め時々車の底で嫌な音を立てた。午前10時25分作場平橋に車を止めて登山開始。ここは20台位の駐車スペースがある。今日は多摩川の最上流の水干沢を遡行してその水源に到ろうと思っていたが、沢が増水し濁っているので止めて登山道を辿ることにした。

11時35分笠取小屋到着。広々して気持ちの良い場所だ。笠取山に向かって少し歩くと多摩川・荒川・富士川の三つの河川の分水嶺になっている小さなピークがあった。

Bunnsuirei

写真の石柱の側面には多摩川・荒川と名前が入っている。奥のピークは川取山だ。ここから多摩川水源の水干には歩きやすい幅の広い道が続く。東京都が水源の森林を育てるために見回っている道だ。辺りはミズナラやブナ、唐松の下には笹が茂り、森林はダムであることを改めて認識する。

Sasa

12時15分水干に到着。

Mizuhi

ここが多摩川の生まれるところだ。さて当初は登山道を往復する積もりだったが、源流に立つと沢を歩いてみたくなった。沢歩きの靴を持ってきたので、途中の登山道まで2km程多摩川源流を下ることにする。

この沢の名前は水干沢。下流では濁っていた沢も生まれ出るところでは透き通っていた。

Suigen

Kustu

沢歩きをするといっても大袈裟なことはない。写真のフエルト底の沢靴を履いて流れの中をジャブジャブ下るだけである。この水干沢には2,3mの小滝しかないので所々流れを覆う笹薮を我慢するれば、苦労なく途中の林道まで下ることができる。私は約2km程時間にして1時間程水干沢を下って多摩川最上流の雰囲気を味わった。多摩川はこの後なお136kmの道のりを下るのである。

作業平橋の少し上は杉林の中に苔むした岩が点在する自然の庭園だ。

Niwa

この辺りをゆっくり歩くと多摩川源流の良さが分かるだろう。2時10分沢靴を脱いで車を自宅に向かわせる。途中小河内ダムからあふれ出る水が人々の耳目を集めているところがあった。そういえば今日の多摩川はインダス河か黄河のように土色に濁っていた。台風の威力は凄まじい。

Dam

コメント
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