14日の夜は白川郷の「トヨタ白川郷自然学校」に泊まった。自然学校という大仰な名前だがホテルと考えて良い。ただし希望すれば朝や夜インストラクターが自然散策に連れて行ってくれる。私達も翌朝森のガイドをお願いした。一人1,500円で1時間半森の案内をしてくれた。
写真は雪の圧力で根元が曲がった杉の木だ。松の大木で根元が曲がったものは合掌造りの梁(はり)に利用される。これをチョンナバリ(曲梁)という。森の中にはススキの群生地もあった。このススキが萱葺屋根の材料になる。
合掌造りは自給自足の建物である。トヨタの自然学校だが一泊二食付で一人13,200円、夕食は氷見に上がった黒むつのソテーをメインとしたフレンチである。美味しい料理や清潔な部屋、気持ちの良い温泉を楽しむことが出来た。
自然学校の朝の散策を終えて、8時過ぎにやや遅いバイキングスタイルの朝食を食べてスーパー林道に向かった。今日は京都の実家に行く日だ。ここから京都に行くには、南下して東海北陸自動車道経由で名神高速に入る方法と北上して北陸自動車道に入る方法、スーパー林道を使う方法がある。初めてなのでスーパー林道を通ってみた。白山頂上が雲の中で見えなかったことは残念だが、途中の「ふくべの滝」は見応えがあった。
スーパー林道を降りて福井北ICから北陸自動車道に入った。高速道路経由で京都まで走るのも味がないので、木之本ICで高速道路を降り湖北を回って鯖街道から洛北の実家を目指すことにした。立ち寄りたい所は近江八景の一つ海津大崎だった。暁霧・海津大崎の岩礁と呼ばれる海津大崎の磯は荒々しい。
写真は岬にある大崎寺の奥から湖面を見たものだ。ここに来ると竹生島が良く見える。風が激しく吹き長く立っているのはこたえた。湖北の景色は穏やか湖南の風景とは異なる。
近江今津から若狭街道に入り、途中峠を越えて自宅に帰った。滋賀途中から坊村に行く道は40年程前比良山の沢登りに熱中していたころは良く通ったもので懐かしかった。しかし土煙を上げながらボンネットバスが喘ぎ喘ぎ登ったつづれ折の峠道はまっすぐなトンネルに変わっていた。往時茫々である。白川郷から寄り道しながら6時間強のドライブだった。高速道路を上手く使うと京都から白川郷に行くには4時間程度の道のりだろう。白川郷は関西に近いのである。