私は携帯電話に余り注意を払っていない。むしろ苦手である。50代後半のオジサンとして機械類やIT全般が苦手なのかというと必ずしもそうではない。むしろ20年前からパソコンを使っていたように、ITに関しては年の割には強い方ではないか・・・と思っている。とこれが携帯電話については、使っているもののほとんど関心が低い。「電話できてメールがやり取りできればいいジャン」といったところである。そもそも電話もメールも必要最小限しかやりとりしない。どうしてそうなのだろうか?つまり携帯を使って始終コミュニケーションをする相手がいないのである。もてないオジサンのひがみかもしれないけれど、我々位の年代のオジサンが仕事でもないのに頻繁にメールしているのを見ると何か怪しい(あるいはうらやましいような)つきあいでもあるのかしらん?と疑りたくなる。また電車の中でゲームをしたり、テレビを見るのも好きではない。今の私はひたすら書籍派である。
そんなことで私の携帯は古い機種だし、利用している会社は昔加入したNTT Docomoのままである。そして投資対象としては株価の下がり続けるドコモには関心はなかった。
しかし最近ドコモにも動きが出てきたようだ。一つはアップルが米国などで販売を開始したIphoneをドコモが日本で販売するというう観測が出ていることだ。FTによると最近アップルのステーブ・ジョブスCEOとドコモの中村社長がアメリカで会談したということだ。もっともアップルはボーダーフォンとも話をしているといううわさもあるのでどちらがIphoneの販売権を得るのかまだ分からない。しかしこのような観測の故かドコモの株価は上昇基調である。10月後半に15万円まで下落したが、現在では18万円位まで戻している。
その理由はiphoneの話だけではなく、来年には携帯電話がブロードバンド化してドコモの競争力が復活するいう観測があるからだ。たとえば日興シティも最近のレポートでドコモを「買い推奨」している。
今日にわか勉強をしたところでは、携帯電話は3.5世代に入りつつあるらしい。第3世代の携帯というのは国際電気通信連合に定められたIMT-2000規格に基づくデジタル方式の携帯電話で、世界共通の通話周波数を使い国際ローミングが可能である。(あれ?私の携帯は国際ローミングなんか出来なかったようだが・・)
そして3.5世代というのは第3世代の内高速データ通信に準拠したもの指し、音楽や動画の配信に力を発揮する。
ところで携帯電話に関して日本は商売のしにくい国のようだ。世界各国で成功しているノキアも日本では上手くいかない。FTは「日本は携帯電話に関してもっとも洗練された国で携帯電話でテレビを見て、携帯電話をかざすことで電子決済を行っている。日本では一つのタイプの携帯でマーケット需要を満たすことはできない」と説明している。iphoneもチューニングが必要なようだ。
さて少し勉強したところでドコモ株の投資を真剣に考えてみようか?現在のドコモ株の配当利回りは2.6%を超えている。配当狙いで買うことができる株なのだ。しかしもしドコモの成長性が見直されると株価のバリュエーションが変わるはずだ。そうするともう少し高値が狙えそうだ。
ただ冒頭述べたように私は余り携帯電話になじみが薄く、携帯電話で大容量のデータをやり取りする情景が余りピンとこないのである。投資の地平線を決めるものは個人の知的体験能力の大小なのかもしれない。そして携帯電話を使って頻繁にコミュニケーションするような若い女性友達を持つことなのかもしれない。もっともここまで話を広げると「風が吹けば桶屋が儲かる」の論法であるが。