金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

Gray market(イディオム・シリーズ)

2010年04月09日 | うんちく・小ネタ

Gray marketグレーマーケットという言葉を聞いて、まず債券市場を想像する人はユーロ債の引受やトレーディングに携わった人だろう。グレーマーケットとは「ユーロ債市場で発行前の債券を業者間で取引する市場」のことだ。これは別に非合法な市場ではない。もっとも今月初めの第一生命の新規上場に際して「グレーマーケットで売買気配値は公募価格を上回る」というニュースが流れていたので、一般の投資家の間でもグレーマーケット(証券業者間の気配値を示す相対市場)という言葉は普及しているのかもしれない。

だが今日紹介するのは、非合法市場(Black market)と合法市場(White market)の間の半合法市場としてのGray marketの話。

ファイナンシャル・タイムズにMost Apple fans outside of the US, for now, can only dream of buying an IPad, the lateset gadget from the iPone. But not Apple aficionados in China.という文章が出ていた。

「米国外の大部分のアップル社のファンは、今のところ、iPoneメーカー(つまりアップル)が最近販売した電子装置を買う夢を見るしかない。中国のアップル愛好者以外は」という意味だ。

Gadgetガジェットは道具、面白い小物という意味だが、電子端末を指す場合が多い。ガジェットには「不要な小物」という意味もあるので、「面白いけれども役に立たない(かもしれない)小物」というニュアンスだろうか?

中国と香港には活発なグレーマーケット(並行輸入品の市場など)があり、正規ルートで海外の製品が輸入される前に、人気商品はプレミアム付で販売されている。例えばiPhoneは正式に中国で販売される2年前から、倍の値段で販売されていた。

もっともiPadの場合はそれ程のプレミアムはつかず、正規価格の5割増し程度で売り出されているということだ。

中国でiPadが何時正式に発売されるかは知らないが、日本では4月下旬に発売される。買うか買わないかは分からないが、お店で触ってみたいと私も考えている。アップル製品にはどこかキュートでセクシーなところがあるからだ。

なおグレーマーケットにはもうひとつ「高齢者向け市場」という意味がある。髪の毛が白くなった人々の市場だからグレーマーケット。ただし昨今高齢者をだますような悪質業者がいるから半合法市場という意味を含むのかもしれない。これは冗談だが。

コメント
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