Foreign Policyという真面目な外交専門誌を読んでいたら、金正日総書記の葬儀には外国使節団を受け入れない方針の中、日本のマジシャンのプリンセス天功さんを招待しているという記事がでていた(日本語サイトでもスポーツ紙系が報じていた)。
天功さんは1998年と2000年に北朝鮮を訪問。金総書記にマジックショーを見せ、プライベートな食事にも招かれている。
またFPはThere are even rumors of romantic relationship between the twoと報じている。天功さんのマネージャーによると電話と電子メールで葬儀出席依頼を金総書記の家族から受けているということだ。
勝手な想像をすると金総書記が死の間際に家族に「葬儀には俺が大好きだった天功を呼んでくれ」といったのだろう。
古代中国の暴君の話を読むと国民怨嗟の中で美女と酒池肉林の宴を続け、最後は外敵や民衆蜂起に倒されるという話がしばしば出てくる。金総書記はある意味では彼等と比肩する暴君だった訳だが、天網も時に疎にして彼をもらした(暗殺説もあるが、当面病死と考えている)。
だが歴史は必ずその非道をもらすことはなく筆誅を加えるだろう。そんなことを考えるとお葬式には行かない方が良いと個人的には思うのだが・・・・
なおプリンセス天功さんのマネージャーは出欠未定と言っている。
ところで天功さん自身は自分のことをマジシャンとは呼ばずに、イリュージョニストと称している。これは規模の大きなパフォーマンスを行なう奇術師が好んで使う肩書きだが、妄想説信奉者という意味もある。イリュージョニストといえば金正日もまたイリュージョニストだ。
彼は一種の大掛かりな奇術で北朝鮮人に幻想を見せ妄想を信奉させた。稀代の奇術師の死で人民は妄想から覚めるのだろうか?それとも催眠状態は続くのだろうか?