金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

キンドル出版をしました

2014年07月09日 | デジタル・インターネット

今日(7月8日)アマゾンで私の初めての電子本を出版してみました。

タイトルは「英語の慣用表現集」(著者 沢 利之)です。

この本は私が2007年の終わり頃から先月までの間にブログで【イディオムシリーズ】に掲載した英語の表現をまとめて本にしたものです。

非才を顧みず電子本を出版することに決めた動機は次のようなものでした。

1)私のブログに利用しているブログ人(NTTコミュニケーションズ)が今秋サービスを打ち切るのでブログサービスプロバイダーを変更する必要が出てきました。過去にエントリーしたブログは移行できると思いますが、万一不具合を生じる可能性もありますので、残しておきたい記事を「電子本」にしようと思い立ちました。これはその第一弾です。

2)私は今後電子本はもっと広く利用されるようになると思っています。たとえば学会誌や山岳遠征隊の記録本です。これらの本は少数の読み手には非常の価値があるのですが、紙の本として出版するとかなりコストがかかります。そのため出版の時期が遅れたり、場合によっては見送れらることがあると思います。これらを電子本にすることで、有用な情報を迅速に届けることができれば素晴らしいと思っています。今回はその練習のためにまず自分で出版することにした次第です。

3)この「英語の慣用句表現集」自体についいては、どのような人に役に立つのか正直なところやや不明です。この本には約140のイディオムがアルファベット順に収録されています。しかしイディオム辞書として使うには余りにも語数が不足しています。本文中で説明したイディオムを含めても精々200語でしょう。しかし掲載したイディオムは総てその時々一流の経済紙などつまりquality paperで実際に使われた背景を踏まえて説明を加えています。私は英語の慣用的表現はその時々の政治・経済・金融上のイベントに対する人々の驚き・歓喜・恐怖を端的に表現していると思います。つまり市場参加者の息遣いが聞こえてくると思っています。この本を読んでいただくと、米国のサブプライム危機、リーマンショックそしてその後の米国の量的緩和策による緩やかな景気回復の軌跡の中で市場参加者が何を感じ、どう行動したかが浮かび上がってくると思います。

このことがこれから本格的な金融業務に取り組む若い人たちに多少なりとも参考になるところがあれば、望外の喜びです。

また個人で海外の株式投資や為替取引に取り組んでおられる方も増えていると思います。それらの方々が欧米の経済ニュース等を読む上で多少の参考になればこれまたブロガー冥利に尽きると思っています。

Kindle

この電子本はアマゾンのサイトで簡単に購入することができます。

アクセスはこちら → http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00LMU9SQE

アマゾンの電子本(キンドル)はアマゾンが提供するタブレット(Kindle Whitepaperなど)がなくても、タブレットやスマートフォンでも簡単に読むことができます(ちなみに私自身はグーグルのNexus7とスマートフォンで読んでいます)。ただしパソコンでは簡単には読めません(不可能ではありませんが、アンドロイドをダウンロードするなど手間と若干のコストがかかるようです)。

以上宣伝が多くなって恐縮です。

少し落ち着きましたら、電子本の出版手順等についても自らの経験をブログでお伝えしていきたいと考えております。

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IT活用の山登り術(2)~カシミールとGPS

2014年07月09日 | デジタル・インターネット

「カシミール」は地形図を加工することができる有料ソフト(2,600円前後)である。カシミールとGPSを組み合わせると「登る予定ルート」をGPSに落とし込むことができる。登山中GPSの「ルート」を起動した後「コンパス」画面を開いておくと矢印が進むべき方向を示してくれる(Garmin eTrex 20jの場合)。カーナビに目標地点を登録しておくと案内してくれるのと同じ仕組みだ。

Gps

また登山中GPSを起動しておくと歩いたルートが「軌跡」としてデジタルな記録が保持される。これをカシミールに取り込むと地図上に歩いたルートを表示することができる。また「どこを何時に通過したか?」というログが残るので、登山記録を作成する時に便利だ。

またGPSは現在地を正確に知らせてくれるので、道のない雪山や沢筋を歩くときは心強い味方である。

ところで夏山の一般道を歩くときに数万円するGPSは必要なのだろうか?

答えはその人の山に対する考え方によると判断している。

私は極力夏の一般ルートでもGPSを使っているがそれは主にの理由だ。

1)手軽に正確な行動記録を残したい。

2)ガイド役として大勢の人と一緒に歩く場合は、万が一にも道間違いはしたくないし、道さがしに時間をロスしたくない。

2)に関しては一度奥多摩の一般ルートでスタート点から誤った道を歩き出し、同行者に迷惑をかけたことがあった。ベテラン同志で登る場合は、お互いに地図を見てチェックするので安心なのだが、初心者の方と行くと総てガイドにお任せになり判断ミスがチェックされないことが多い。それゆえ簡単なところでもGPSをチェッカーとして持って行っているのである。

なお雪山登山とくに降りにスピードがでる山スキーでは私はGPSは必須ではないか?と思っている。使い方に慣れておく意味でも夏山登山でも使っているというのも一つの理由だ。

GPSといえばスマートフォンもGPSを備えているので、スマートフォンのアプリケーションを利用することも考えられる。たとえば歩いた軌跡をグーグルマップに取り込むのであればMy Tracksという便利な無料アプリがある。ただし問題は電池の持ち時間である。

グーグルマップといえば、グーグルマップの左隅のアイコンをクリックしてGoogle Earthに切り替え、鳥瞰写真に切り替えて山やルートをバーチャルに見ることが可能だ。カシミールにもカシバートという上空からみた「想像図」を書き出す機能があるが、写真をことでGoogle Earthに圧倒的に軍配があがる。

またGoogle Earthのストリートビュー機能を使うとあたかも自分がその場所(頂上など)にいるかのごときviewを楽しむことができる。

それで満足しもう山に行かなくてもいいやと考えるか、バーチャルに見た山頂を実際に踏もうと考えるかはその人次第だ。登山愛好者の私としては、昔の少年たちがヒマラヤ登頂記を読んで、山への思いを高めたように、ストリートビューを見たおじさん・おばさんが自分の足で登り始めることを期待しているのだが。

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防衛関連法案の延期が意味するところは?

2014年07月09日 | ニュース

今週月曜日(7月7日)に菅官房長官はニュースカンファレンスで「防衛関連法案の改正」を来年に持ち越すことを示唆した。

当初自民党幹部は秋の国会で、集団的自衛権に関する憲法解釈変更の閣議決定を受けて、幾つかの関連法案の立法化を図る予定だったが、内閣支持率の下落で改正時期を来年に持ち越す可能性が高い。

自民党が当初今秋の立法化を目指したのは、日米安保ガイドラインの見直し協議が年末に予定されているので、それまでに関連法案の整備を進めたいと判断したからだ。

防衛関連法案の改正時期を遅らせ、議論を深めようという姿勢を自民党が打ち出した原因は、内閣支持率の急落だった。

先週金曜日の読売新聞の調査によると、支持率は先月の57%から48%に減少。安倍内閣の支持率が50%を切ったのは初めてのこと。また集団的自衛権に反対する人は51%で、支持する人の36%を大きく上回っている。

自民党としては、このまま強引に立法化を図ると更に支持率を落とすと判断したのだろう。

さてこのことはどのような影響をもたらすか?

その前に安倍内閣の高い支持率を支える原動力になってきた堅調だった株式相場の行方を少し考えてみたい。春先大幅に下げていた日本株は、GPIFの株式購入拡大やアベノミクスの第三の矢、あるいは堅調な米国株の動きに支えられて先週までは上昇傾向にあった。しかしアナリストの中には7月中旬以降は下落に転じると予想するアナリストもかなりいたようだ。

独立記念日休暇明けの米国株市場は、企業業績の低下懸念から昨日はダウが117ポイント下落した。昨日65ポイント下落した日経平均はシカゴ先物市場の動きから見て、とりあえず100ポイント近く下げるのではないだろうか?

海外投資家の動きということでは、日本の軍事シフトをマイナス面が多いと判断して、日本株の先行きを懸念する投資家がいたようだ。私は海外投資家は安倍内閣の支持率下落が構造改革の速度鈍化につながり、アベノミクスに影が差すと判断していると考えている。

そういう意味では自民党が防衛関連法案の成立を来年に回すことは、経済政策に振り向ける政治的資源が増えることを意味し、投資家としては歓迎すべきことなのだろう。

だが一方安倍内閣の支持率低下は、相対的に公明党の発言力を高めるだろう。具体的には消費税への軽減税率導入が一層声高に叫ばれることになる。

軽減税率の導入が本当に低所得者層の支援につながるのかどうかは議論の多いところだ(ここでは深入りしない)。ただポジティブな評価が多かったアベノミクスのマイナス面、具体的には物価上昇による低所得者(特に年金生活者)への影響などをもう少し考慮すべき時期かもしれない。

いずれにせよもし夏に向けて株式相場が大きく下押しすることがあれば、安倍内閣の政策選択範囲はかなり狭まる可能性がでてきたと私は感じている。

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