金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日経平均15年ぶりの19,000円超え

2015年03月14日 | 投資

昨日(3月13日)日経平均株価は15年ぶりに、19,000円を超えて19,254.25円で引けた。現在米国株は、連銀の政策金利引上げ予想やドル高で輸出産業の業績が悪化するとの見通しから、ボラタイルな動きになっている(ドル高→米国株安の逆相関関係は0.9以上)。アジア株もぱっとしない中ほぼ一人元気なのが日本株だ。

理由は明快で、GPIFやGPIPのポートフォリオに追随する年金基金等が国債から株式に資金をシフトしているからだ。

昨年までの株高は主に円安要因によるところが多かったが、今年に入って様相は変わっている。今年に入ってドルは円に対して1.4%の上昇にとどまり、ユーロは円に対して11%下落している。一方日本株は年初来10.3%上昇している。

WSJによると日経平均を押し上げた要因の一つはファナックが自社株買いや増配によって株主還元を拡大すると発表したことで、同社株が13%値上がりしたことだった。またオフィスビルの空室率が20ヶ月連続で低下して、5.31%になったことで、三井不動産や三菱地所の株価が上昇したことも、株価押し上げ要因だった。

日経新聞によると、現在の日経平均のPER(株価収益率)は17.21倍だ。これは米国ダウ30社の平均PER17.3倍とほぼ拮抗する水準だ。証券会社の間では日経平均2万円が視野に入ってきたなどと威勢の良い声が出ている。2万円となるとPERは17.9倍だ。

かなり割高な感じがするが、割高でもついて行くのが、相場に入っている人の心理だ。

WSJはMore people are afraid to sell stocks for fear of either getting left behind or run over.というあるヘッジファンドマネージャーの言葉を紹介していた。

相場の上昇時期は、そのようなものなのだろうが、気になるのは日本人は「過剰に同調する」傾向が強いということだ。

今の株価水準を正当化する具体的な成長戦略を早く見たいと思う。

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