Job openingsは「求人数」である。CNBCによると4月の求人数は6百万人に達した。これは史上最高レベルだ。
最近の雇用統計では失業率は低下を続ける一方、新規雇用者数はやや足踏みをしている。雇用者側のニーズが高いのに、新規雇用が停滞する理由は、雇用者側と労働者側の希望が一致しないことに一つの原因がある。
求人数が多いのは、ホテル・飲食関係だが、高い給料を得ることができるポジションの求人数は限られている。
失業率の低下は、労働市場への参加率の低下による面も大きい。25歳~54歳の労働市場への参加率は1970年には96%だったが、現在は88.4%に低下している。
低賃金ポストの求人数が増え、高賃金ポストの求人数が伸びない中、何らかの理由で労働市場への参加を見合わせている人が増えているのだ。
その結果確実に所得面での二極化が進んでいる。連銀は金融政策で雇用の拡大(あるいは抑制)をある程度はコントロールできるが、所得に二極化をコントロールすることは不可能だ。