金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

景気減速懸念の中でダウ高値更新

2019年07月04日 | 投資

昨日(7月3日)の米国株式市場は、独立記念日前で取引時間は短縮されていた。その中でダウは179ポイント上昇し、26,966ポイントで取引を終了した。これで9カ月ぶりの高値更新となった。

S&P500やナスダックは既に最高値を更新していたが、30銘柄で構成されるダウは、ボーイングや3Mが足を引っ張っていたため、他の2市場に遅れていた。

米中貿易戦争の中断以降ダウは上昇を続けていた。

一方経済指標面では景気の弱含みを示唆する情報が多い。

昨日発表された民間給与計算会社ADPのレポートによると、6月の民間雇用増はエコノミストの事前予想135千人より少ない102千人だった。昨年の6月の雇用増が221千人だったから、雇用のペースは半分に落ちている。

また6月のISM非製造業指数は、5月の56.9より低い55.1だった。指数はサービスセクターの拡大を示しているものの、過去2年間で一番低いレベル。

景気の鈍化は株式相場にはマイナス要因のはずだが、現局面では連銀の政策金利引き上げを引き出す材料として好感されている格好だ。

個人的にはあまり健全な状態とは思わないが、これも相場である。

 

 

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老後資金の積立に外国株運用を勧めるもう一つの理由

2019年07月04日 | ライフプランニングファイル

ブログで何回か老後資金の積立のような長期投資にはグローバルな株式運用が良いと書いてきた。

その主な理由は長期的にみるとグローバルな株式運用のリターンが高いからである。

その理由は簡単だ。株式運用とは株式投資を通じて、企業の成長による株主還元(配当やキャピタルゲイン)を享受していくことであり、成長力の高い企業に投資することがポイントである。企業の成長は、基本的にはその企業が基盤とする市場の成長性にかかっている。市場の成長性は、基本的に消費人口の成長性にかかっていると考えて良い。だから世界の成長市場を顧客基盤とするグローバルな企業を投資対象に選ぶのが賢明なのである。

ただこれまでもう一つ重要なことに言及してこなかった。

それは現在の日本が抱える地震と火山噴火リスクの問題である。地震学者によると南海トラフ巨大地震は2030年代には起きると予想され、それと連動し、富士山噴火の可能性を指摘する専門家もいる。

それらは「可能性」の問題であり、現時点でいつ起きるかということは予測できない。しかし歴史を振り返るといつか起きることは間違いないだろう。そのリスクを資産運用の面でヘッジするのは運用資産の海外分散しかないと私は考えている。

より正確にいうと日本株を含めて各国市場へのアローケーションを株式市場の時価総額に比例するように分散しておくのがリスク分散上は賢明な方法なのだろう。

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