コロナウイルスはいたるところで人のつながりを分断しています。
今年の夏は感染拡大を警戒して帰省しなかった人も多かったでしょう。
NPO活動も大幅に制約されています。たとえば私が理事を務めているネパールの学校支援NPOも社員総会や事務局会議の開催に苦慮しています。
このNPO法人では春か秋にネパールを訪問しているのですが、今年の春のネパール訪問は取り止めでした。このようにコロナウイルスで活動は制限されているのですが、すべてマイナスか?というとそうでもありません。
その一つがZoomを使ったネパールとの会議の開催です。
このNPO法人では今月下旬に予定されている事務局会議をZoomで開催することにしました。たまたま私がZoomの取り扱いに慣れているので、会議の司会を担当することになりました。
そこで私が考えたアイデアは「Zoom会議にネパール現地側の代表者を呼ぼう」ということです。我々NPOは日本で募金活動を行い、学校の建設は現地側の代表者に委託しています。これまで現地側とのやり取りはメールやメッセンジャー(フェイスブック)が中心だったのですが、Zoomを使うと一緒に会議を行うことができます。
もっとも時差と言葉の壁、という問題はありますが。
ネパールと日本の時差は3時間15分(日本が進んでいる)で、午前10時に会議を始めるとネパールからは6時45分に参加して貰うことになります。少し早いのですが、ネパールの人は総じて早起きですからそれ程問題ではないでしょう。
それより大きいのは言葉の壁です。現地代表者はちゃんとした英語を話すのですが、我々は日頃英語で話をしていないので、数字などがすんなり頭に入らない場合があります。
そんな時役に立つのがホワイトボードでしょう。
例えば「最近のコロナウイルスの感染者は?」と聞いて468人という答を得て念のため確認するなどです。
特に工事関係の費用等の数字は「言い間違い」「聞き間違い」を防ぐためホワイトボードの利用が有効ではないか?と私は考えています。
コロナウイルスが世界を分断していることは間違いありません。
しかしもしコロナがなかったら、NPO法人(高齢者の方が多い)で、Zoom会議を開催することはなく、ネパールとZoom会議を行うこともなかったでしょう。
「風吹けば桶屋が儲かる」風にいうとコロナウイルスで世界が繋がる面もあるということでしょう。