金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

「ゆうちょ銀行認証アプリ」利用はシニア層にはハードルが高そうだ

2022年06月20日 | デジタル・インターネット
 私はゆうちょ銀行は積極的には利用しませんが、支払元からゆうちょ銀行指定で振込が行われる場合があるので、口座は維持しています。
 近々振込がありそうなので、ゆうちょ銀行のインターネットバンキングサイトを確認してみました。
 そこで分かったのですが、来年5月でワンタイムパスワードによる送金認証が廃止になるのですね。たまたますきま時間があったので、「ゆうちょ認証アプリ」に切り替えることにしました。ワンタイムパスワードの後継サービスは「ゆうちょ認証アプリ」と「トークン」なのですが、「トークン」は有料なので無料の「ゆうちょ認証アプリ」を選択しました。
 これはスマートフォンと運転免許証またはマイナンバーカードを使って指紋認証または顔認証で「ゆうちょダイレクト」にログインする仕組みですが、仕組みを登録するのは高齢のゆうちょ銀行利用者には少し大変ではないか?と感じました。
 マイナンバーカードが未取得で運転免許証を使う場合には運転免許証交付時に登録した暗証番号が必要なのです。「運転免許証の暗証番号」って覚えていません。使ったことがありませんから。3回連続して間違うとロックがかかってしまいますから運転免許証は止めてマイナンバーカードで登録しました。
 私は何度かマイナンバーカードをスマートフォンに読み込ませているので、カードを当てる場所は分かっていますが、初めての人は戸惑うと思います。
 カードを登録した後はスマートフォンのカメラで自分の顔を撮影して登録します。最後は顔認証か指紋認証を選択します。私は指紋認証を選択し、指紋登録をして終わりました。と書くと簡単そうなのですが、スマートフォンの小さな画面で色々な入力があり、日ごろ使わない暗証番号を思い出す必要があるなど高齢者には少しハードルが高い仕組みだなぁと感じました。
 実は来月辺りから高齢者の方のスマートフォンの操作をアドバイスする活動を始める予定なのですが、このアプリの導入についても相談を受けることがありそうだな、と思いました。
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久しぶりにヒンドゥ教を考えてみた

2022年06月20日 | ライフプランニングファイル
 昨日Zoomを使ったネパール旅行に関するセミナーを行った。その中でヒンドゥ教に触れるところがあり、浅学ながらこの宗教について感じていることを語った。
 ヒンドゥ教の信者数は全世界で11億人である。信者数はキリスト教、イスラム教についで多く仏教を抜いている。しかしヒンドゥ教は世界宗教ではなく、インドのネパールの民族宗教と言われている。その理由は教義とカースト制度が深く結びつき、他の地域では宗教活動が難しそうなところにある。
 また教祖や根本経典が存在しないことも世界宗教としての条件を欠いているようだ。従って我々にとってヒンドゥ教を深く学ぶ意味は乏しいのだが、それでも私には気になっていることがある。それはヒンドゥ教の根本教義にかかわる魂の重視と死後の肉体の軽視である。
 ヒンドゥ教の教えでは人を含めて生き物は輪廻転生を繰り返す。肉体は滅びるが不滅の魂は死後月に登り、そこで生前の行いの裁きを受け、善い行いを行ったものは少し上位置に、悪い行いを行ったものは悪い世界に生まれ変わるとされる。
 仏教では六道輪廻という言葉があるように人は生前の行いにより「天道・人間道・阿修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道」のいずれかに生まれ変わると述べる。ヒンドゥ教では修羅道がなくて五道の間を転生すると教えるようだ。
 輪廻転生はフィクションだが、私が取り入れたいと考えているのは、死後の肉体を軽視しているところだ。ヒンドゥ教では遺体は家族の手で荼毘に付され遺骨は川に流される。川の中でもガンジス川かその支流に遺骨を流すのが最高の葬礼とされる。
 従ってヒンドゥ教ではお墓はない。何故なら魂の乗り物である肉体は死んでしまうと蛇の抜け殻程度の値打ちしかないからである。またヒンドゥ教徒は延命治療を行わない。何故なら死後の転生を信じているので死ぬことをそれ程恐れないし、生にしがみつく必要もないからだ。
 私は自分の墓は要らないと考えているが、その考え方がヒンドゥ教の教えに影響を受けていることは間違いないだろう。
 ヒンドゥ教は人は前世の行いで今のカーストに生まれた、現世ではそのカーストを抜け出すことはできないが、善行を重ねれば来世では少し上のカーストに生まれ変わることができると教える。
 この点を見れば、カースト制度を維持しようとする既得権階級の宗教で受け入れ難いが魂の重視と死後の肉体軽視と不必要な延命治療の排除という点では参考にするべきところがあると私は考えている。
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