先日能登の七尾に半日旅行を行いました。日本海側で一番大きい能登半島を半日で回るなど無茶なプランであることは百も承知ですが、白山登山の前日に少し時間があったので急遽七尾城訪問を思いついた次第です。
まず朝6時30分に金沢駅を各駅停車で出発。時刻表などではIRいしかわ線からJR七尾線に入るようになっていますが、実際は一本の列車で七尾駅まで行くことができます。途中高校生など通学する若者が終点七尾駅まで乗ってきました。
七尾駅到着は午前7時54分。駅前からタクシーで七尾城跡に向かいました。七尾城は室町時代に能登国の守護だった畠山氏が居城として構えた城で日本100名城の一つです。ちなみに石川県には2つ100名城があり、もう一つは金沢城です。七尾城を有名にしたのはこの城を攻めた上杉謙信の漢詩です。
霜満軍営秋気清
数行過雁月三更
越山併得能州景
遮莫家郷憶遠征
七尾城の本丸跡から能登島など能登湾がよく見えました。
七尾城跡訪問の間はタクシーに待って貰って往復のタクシー料金は6,940円でした。駅からレンタサイクルを使って登ることもできるかもしれませんが、今回はレンタサイクル営業開始前でこの選択肢は使えませんでした。もっともレンタサイクルを使えても、猛暑のこの時期、標高3百メートルの七尾条攻めは困難だったでしょう。
さて七尾ではこの地出身の長谷川等伯の絵を展示している七尾美術館に行こうと思ったのですがあいにく休刊日でした。そこで列車で羽咋に戻り、能登一ノ宮の気多大社を参詣することにしました。
9時8分能登駅発金沢駅行特急かがりび4号に乗って羽咋駅で下車。9時31分です。羽咋駅からは次の特急サンダーバード20号に乗る必要があります。そうしないと白山登山の出発点となる白峯温泉行に間に合わなくなるからです。サンダーバードの発車時間は10時38分ですから羽咋滞在時間は1時間です。羽咋駅から気多大社までは片道4kmです。ここでは駅前のレンタサイクルを借りることにしました。羽咋駅から自転車道が気多大社を経由して更に北の柴垣海岸まで伸びているので羽咋駅周辺を観光するにはレンタサイクル(電動)は便利でしょう。暑い最中ひたすら自転車をこいで気多大社を参詣し、予定の列車で金沢に戻ることができました。
わずか半日の弾丸旅行でしたが、中能登(七尾)や口能登(羽咋)の一部に触れることはできました。もちろん羽咋では「千里浜なぎさドライブ」や世界農業遺産に認定されている神子原地区、北陸随一の五重塔を有する妙成寺など見るべきとこころが沢山あり、とても半日では回れるものではありません。
でも今回はそれを承知の上で北陸フリーきっぷの最有効利用を考えた次第。
いずれの日かもっとゆっくり能登半島の旅を楽しみたいと考えています。