「のばそうよ 健康寿命 歯みがきで」は日本歯科医師会の2018年度の標語です。ちなみに2023年度の標語は「手に入れよう 長生きチケット 歯みがきで」ですが、私のジェロントロジ―では、健康寿命を重視しているので2018年度の標語を表題に選びました。
健康寿命を延ばすのに、かかりつけ歯科医が大きな役割を果たしていることが東京都立大学などの研究で明らかになっています。
その研究は多摩市の高齢者約1万3千人を対象に、2001年から6年間生存日数の追跡調査やアンケート調査を行い、かかりつけ歯科医やかかりつけ内科医の有無などと健康状態や要介護度などの関係を調べたものです。
調査開始から6年後の生存率を見ると、かかりつけ歯科医がいるグループでは男性は83.4%女性は91.0%で、かかりつけ歯科医がいないグループに比べ、男性は4.1ポイント、女性は11.3%生存率が高かったということです。
なおこの研究ではかかりつけ内科医がいる人が健康寿命を延ばしていると明確な関係は示されなかったということです。
かかりつけ内科医を持っている人は、持病を持っている人が多いと考えられるので健康寿命を延ばす効果が表れにくかったとも考えられます。
私の場合は、3~4カ月に1回定期的にかかりつけ歯科医に行き、歯のみがき残しなどがないか?歯茎の出血はないか?などの診断を受けています。
歯みがきについては、半年ほど前から電動ブラシを使っています(かなり昔に一度使ったことがありましたが止めていました)。かかりつけの歯科医さんは特に電動歯ブラシを勧めていませんが、私の場合電動歯ブラシの方がみがき残しが少ないので、それなりに効果が出ていると思います。
また歯間ブラシを使うように努めています。これは歯茎の出血防止に効果があると思います。
虫歯や歯周病の悪化が、動脈硬化、糖尿病、認知症などのリスクを高めるのか?ということについては専門的な研究もあるようですが、私はまだ読んだことはありません。ただ歯や歯茎がしっかりしていて、何でも食べることができることは、食べる楽しみを維持し、人生を楽しむ機会を増やすと思います。
前向きで楽しい生活を送ることが健康寿命を延ばすことは間違いないでしょう。とすれば毎日の歯みがきと数カ月の一度の歯科検診は、健康寿命のための効果的な対策といえるでしょう。