金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ジェロントロジ―(老年学)の箴言集⑫~旅は最強の脳トレ、海外トレッキングは更にその3倍!

2023年09月11日 | ライフプランニングファイル
 「旅は最強の脳トレ」と精神科のお医者さんの間で言われているという話を読みました。曰く、「旅に行こうと思うとわくわくしてドーパミンの分泌が促される。」「ドーパミンが分泌されると脳の働きが良くなる」「ドーパミンだけでなく素敵な景色の写真などを見るとセレトニンも分泌される」ということです。
また旅に出て「初めての経験」をすると、前頭葉が刺激され、活性化されると言われています。
また旅から帰って旅を懐かしむと海馬が刺激されるそうです。海馬が刺激され、神経細胞が増えると認知症の発症を予防するそうです。
 昔の人も旅が精神をリフレッシュすることは良く知っていたのですね。
 徒然草には「いづくにもあれ、しばし旅立ちたるこそ目醒むる心地すれ」というくだりがあります。「どこでもよい、ちょっと小さな旅をすると、目が覚めるような新鮮が気分になる」「楽しい旅の中では家族への情愛がかきたてられる」と兼好法師は書いています。
 以上の話は国内旅行をベースにした話だと思いますが、これが今私が準備している海外トレッキングになるとどのようになるでしょうか?
 まず「海外に行く=外国語を話す・日常とは違う習慣の中に暮らす」というレイヤーが「旅レイヤー」の上に乗ります。そして「トレッキング=適度な運動」というレイヤーがその上に乗ってきます。
 この中でほぼ異論なく多くの人に認められていることは「適度な運動が健康によく、認知症の予防につながる」ということです。「外国語の学習」が認知症の予防につながるかどうかは、おそらく専門家の間でまだ白黒ついていないのではないでしょうか?
 私自身は、異文化の中で日常と違う習慣の中で暮らし、外国語を話すことは良い刺激なり、脳の活性化につながると考えていますがどうでしょうか?
 ということで「旅(国内の)が最強の脳トレであるとするならば、おそらく海外トレッキングはその3倍の効果がある」と私は考えていますが、これは家人を説得するためのレトリックにすぎないかもしれません。

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G-20成功のカギは、アメリカの柔軟な対応だった?

2023年09月11日 | ニュース
 週末にインドで行われたG-20。日本のマスコミの評価は知らないが、私は成功だったと考えている。その理由はインドのモディ首相が述べたとおり予定より早く全員一致で共同声明を出したことだ。
 もっとも今回の共同声明は昨年のそれに比べると、ロシアを名指しで非難する言葉は減っている。
 WSJによると共同声明は"In line with the U.N. Charter, all states must refrain from the threat or use of force to seek territorial acquisition against the territorial integrity and sovereignty or political independence of any state."と述べている。
「 国連憲章に従い、総ての国はいかなる国に対しても、領土の侵害や政治的独立を脅かすための武力行使を控えな変えればならない」と意味だが、ウクライナに侵攻したロシアを名指しで非難してはいない。
 このためウクライナからは失望の声は上がっているが、G20に参加したロシアや中国も賛成することができた。つまり総論には皆賛成したのである。
 もう一つは共同声明が、戦争が食糧安全保障、サプライチェーンやインフレに与える影響に言及し、食糧とエネルギーの供給に影響を与えるインフラへの攻撃を止めることを求めたことだ。
 これがグルーバルサウスが大きな関心事だったのだ。
 一方米国の国家安全保障補佐官のサリバン氏は「この声明はロシアはこの声明のコアになる部分で多くの違反を犯している」と述べた。
 国際会議で共同声明採択に漕ぎつけるには「玉虫色」の文章が必要だと言われている。つまり自分の国にとって都合の良い解釈ができるような共同声明でないと全員一致をみない訳だ。
 参加国全員の一致を得るために議長国インドは努力をしたと思う。一番努力したのはアメリカからロシアを名指しで非難しないという譲歩を引き出すことだったろう。
 一方アメリカは前回のG20より、ロシア非難ではトーンダウンしたが、「経済回廊」(英文記事ではTransit corridor)の構築に向けてモディ首相らの合意を取り付けたことだろう。
 これはサウジアラビアやUAEを経由して、インドとヨーロッパを鉄道・海上輸送で結ぶという構想で、中国の「一路一帯」プロジェクトに対抗するものだ。
 外交に一方的な勝利はない。何を譲り何を得るか?という微妙な駆け引きの積み重ねが国益を守り高めていく。これからのアメリカとインドの駆け引きは興味深い。
 
 
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