昨日(金曜日)はS&P500、ダウ、ナスダックとも反発したとはいうものの、伝統的にパフォーマンスが悪い9月の米国株相場はマイナスでスタートしましたね。
相場を押し下げたのはアップル(今週6%下落)とNvidia(同6.1%下落)です。
アップルとNvidiaは今年のS&P500の株価上昇の約3割を担っています。ハイテクの立役者の株価が下がるとインデックスは下押ししますね。今週S&P500は1.3%、ナスダックは1.9%下落しました。
今週アップルが株価をさげた理由は、中国が中央政府部門でiPhoneの利用を禁止したと報じられたからです。WSJによるとアップルが毎年出荷するiPhoneは全世界で2億3千万台です。中国はアップルの総売上高の19%を占めていますし、利益率では世界平均より12%高くなっています。
アップルにとって中国は美味しいマーケットのはずです。中国の中央政府関係の雇用者数は56百万人に登り、給与も都市部平均より8%高いそうですから、アップルの顧客層でしょうね。
この顧客層がアップルからファーウェイに流れるとなるとアップルの業績に影響がでることは間違いないでしょう。
ところで中国人がファーウェイのスマートフォンに満足できるかどうかは一つの大きな問題です。ファーウェイは米国が先端半導体の輸出を禁じるまで、世界のスマートフォン市場で12%のシェアを持っていましたが、通信速度競争に負けて、昨年のシェアは2%にまで落ち込んでいました。
現在ファーウェイはMate 60 proという5G並みの速度を持つスマートフォンを発表しました。そう、アップルが来週新製品を発表する前に、です。
ところでアップルは中国で大きな雇用を生み出しています。中国でのiPhone販売禁止が拡大すると中国の雇用にも悪影響がでるはずです。
アップルの新製品発表が、悪いニュースの影響を緩和するかどうかちょっと興味がありますね。