連休明けの昨日(4月22日)の米国株市場は小動き。ダウは48ポイント(0.18%)下落したがS&P500とナスダックは各々0.1%,0.22%上昇した。ナスダックが堅調だったのは、フェイスブック(1.77%上昇)、アマゾン(1.38%上昇)、アルファベット~グーグル(0.99%)とハイテク・インターネット関連が好調だったからだ。
フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグルつまりFANGが再び市場を牽引する様相を見せている。
FANG銘柄は昨年の秋から年末にかけての株価急落時に9,450億ドルの時価総額を失ったが、今年に入ってその9割以上を回復している。
株式市場のセンチメント改善に伴いFANG銘柄を買い増すファンドマネージャーが増えている。
WSJによると、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが今月行ったファンドマネージャー調査で総額5,470億ドルの資産を運用する180以上のファンドマネージャーが、欧州株をショートしながら、FANG銘柄やそれに続くアリババ、バイドゥといった中国ハイテク銘柄の買いましを検討しているということだ。
ファンドマネージャーは一般的に人気沸騰銘柄を敬遠するものだが、バンク・オブ・アメリカによると、FANG銘柄に対するあローケーションは過去2年の水準に較べて低いという。
企業全体の成長速度が鈍化する中でFANGの売上予想は強い。
ゴールドマンサックスはS&P500全体の今年の売上高増加率が3%に留まるのに対し、フェイスブック・アマゾン・アルファベットは20%以上の増収が見込めるとしている。
FANGは利益率の面でも堅調だ。ゴールドマンサックスはS&P500の予想純利益率が11%に留まるのに比べ、フェイスブックは34%、アルファベットは23%の利益率が見込めると予想している。なお新規投資が先行するアマゾンの場合、利益率は今年5%から若干改善して8%に留まると予想される。
もちろんモルガン・スタンレーのようにFANGへのエクスポージャーは限定するべきだと警鐘を鳴らす専門家がいることは確かだが、WSJはあるポートフォリオ・マネージャーのIn a low-growth world,growth continues to command a premium(低成長の世界では、成長銘柄がプレミアムを集め続ける)という言葉で記事を結んでいた。