昨日(4月17日)の米国株相場はダウが3ポイント(0.012%)下落、S&P500が6ポイント(0.23%)下落と静かな動きだった。中身を見るとヘルスケア銘柄が売られ、ハイテク株の一角が上昇するなどの動きはあったが。
インデクスが最高値圏に近づく中で取引高は減少している。
その原因の一つは昨年秋の相場急落の恐怖が投資家に残っていて投資対象を株から社債などに振り替えている人が増えていることだ。
また今年の相場上昇ペースが速いので、押し目買いを狙っていた人にそのチャンスが回ってきていないこともある。
一般に株価と取引高をプロットすると時計の逆回りのグラフになる。逆ウオッチ曲線だ。
これは株価が上昇する前に取引高が増え、それから株価が上昇し、やがて株価が高止まりする中で取引高が減少し、最後は株価も取引高も下落するという典型的なサイクルを示している。
逆ウオッチ曲線を今の相場に当てはめると第三ステージつまり株価高止まりの中の取引高減少のステージにいることになる。
ただし総ての法則に例外があるように逆ウオッチ曲線にも例外はある。
米国の貿易収支の改善や中国の予想より強いGDPの数値などがマーケットのセンチメントを変えて高値更新に向かう可能性はあるだろう。
一方欧州の景気後退などが相場の重しになる可能性もある。
私は米国株相場に対してやや強気の見通しを持っているが、高値更新には何かのインパクトが必要だと思っている。
それが何かは特定し難いがもし投資家が「株式ウエイトを下げていることで置いてきぼりを食う」リスクを感じるようなインパクトがある場合は相場は一時的に急騰する可能性があると考えている。