金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

リーマンに見る事業分散の重要性

2007年09月19日 | 株式

敬老の日の三連休をはさんで2日会社を休んでいた。市場に大きなインパクトを与える出来事は休みの最終日米国で起きた。一つは連銀のFF金利0.5%引き下げでもう一つは市場予測より良かったリーマン・ブラザースの第三四半期決算である。この決算により金融市場の混乱の最悪期は脱したと投資家は判断した。以下FTの記事のポイント。

  • リーマンの株価は今年2月以降30%下落していたが、10%上昇し64.49ドルで引けた。リーマンの利益は低い税率と債務の時価減額を利益として計上する新しい会計ルールにより拡大した。
  • リーマンの第三四半期の利益は887百万ドル、一株当たり1.54ドルで前年同期より3%減少しているものの、アナリストの予想(一株当たり1.47ドル)を上回った。
  • 株式業務、投資銀行業務、資産運用業務の収益が固定利付債業務(サブプライム住宅ローンなどを含む)で半減した利益を補った。
  • アナリストはリーマンはローン・コミットメントの5,6%の償却を行っていると見ている。
  • リーマンのディック・ファルド会長は「困難な市場環境にも係わらず、我々の業績は事業分散効果とリーマンのフランチャイズの金融面の強さを示した。同時に我々の事業環境サイクルを超えてパフォーマンスを上げる能力の高さを示した」と述べた。

さて今週はモルガンスタンレー、ベアスタンーズ、ゴールドマン・ザックスといった投資銀行の四半期決算が相次いで発表される。総てが市場に安心を与えてくれるかどうか注目されるところだ。

The worst is behind us!と言えるかどうか・・・・

リーマンの株価は年初来2割の下落という計算になる。2割下落というと邦銀株が3月から今月18日までに2割下落している、これは日経平均の9%下落よりきついと今日の日経新聞に書いてあった。サブプライムローン問題の影響がほとんどないといわれている邦銀が渦中のリーマン並に下落しているというのは腑に落ちないし情けない。

邦銀も米国の投資銀行のように事業分散を図り、景気や金融のサイクルを超えて利益を上げる能力を示してもらいたいものである。

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山頭火秋二題

2007年09月18日 | 俳句

暑い日が続くものの、暦の上では秋である。9月7日頃を「白露」(しらつゆ)という。地球温暖化とはいえ、窓の外では秋の虫が鳴いている。季節の移り変わりは規則正しい。そして山では一足先に秋の気配が忍び寄っているいるようだ。

つかれた足へとんぼとまった 種田山頭火

Akatonbo

写真は去年撮ったアキアカネだ。今年はまだ赤とんぼに出会っていない。山頭火の足に本当にトンボはとまったのだろうか?などと詮索することはあるまい。癒されてくる感じを味わいたい。

すすきのひかりさえぎるものなし 種田山頭火

Susukiminka

秋の空の高さが見える俳句だ。今年の秋は富士山の見えてススキの茂る高原を歩いて見たい。年中歩いているところだが大菩薩峠付近が良いかもしれないなどと考え始めている。できれば日が沈む頃に黄金色に輝くススキを見ながら華やいだ寂しさに身を任せていたいなどと思っている。

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白川郷から湖北へ

2007年09月18日 | 旅行記

14日の夜は白川郷の「トヨタ白川郷自然学校」に泊まった。自然学校という大仰な名前だがホテルと考えて良い。ただし希望すれば朝や夜インストラクターが自然散策に連れて行ってくれる。私達も翌朝森のガイドをお願いした。一人1,500円で1時間半森の案内をしてくれた。

Nemagari

写真は雪の圧力で根元が曲がった杉の木だ。松の大木で根元が曲がったものは合掌造りの梁(はり)に利用される。これをチョンナバリ(曲梁)という。森の中にはススキの群生地もあった。このススキが萱葺屋根の材料になる。

Kayato

合掌造りは自給自足の建物である。トヨタの自然学校だが一泊二食付で一人13,200円、夕食は氷見に上がった黒むつのソテーをメインとしたフレンチである。美味しい料理や清潔な部屋、気持ちの良い温泉を楽しむことが出来た。

自然学校の朝の散策を終えて、8時過ぎにやや遅いバイキングスタイルの朝食を食べてスーパー林道に向かった。今日は京都の実家に行く日だ。ここから京都に行くには、南下して東海北陸自動車道経由で名神高速に入る方法と北上して北陸自動車道に入る方法、スーパー林道を使う方法がある。初めてなのでスーパー林道を通ってみた。白山頂上が雲の中で見えなかったことは残念だが、途中の「ふくべの滝」は見応えがあった。

Hukubenotaki

スーパー林道を降りて福井北ICから北陸自動車道に入った。高速道路経由で京都まで走るのも味がないので、木之本ICで高速道路を降り湖北を回って鯖街道から洛北の実家を目指すことにした。立ち寄りたい所は近江八景の一つ海津大崎だった。暁霧・海津大崎の岩礁と呼ばれる海津大崎の磯は荒々しい。

写真は岬にある大崎寺の奥から湖面を見たものだ。ここに来ると竹生島が良く見える。風が激しく吹き長く立っているのはこたえた。湖北の景色は穏やか湖南の風景とは異なる。

Kaizuoosaki

近江今津から若狭街道に入り、途中峠を越えて自宅に帰った。滋賀途中から坊村に行く道は40年程前比良山の沢登りに熱中していたころは良く通ったもので懐かしかった。しかし土煙を上げながらボンネットバスが喘ぎ喘ぎ登ったつづれ折の峠道はまっすぐなトンネルに変わっていた。往時茫々である。白川郷から寄り道しながら6時間強のドライブだった。高速道路を上手く使うと京都から白川郷に行くには4時間程度の道のりだろう。白川郷は関西に近いのである。

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飛騨白川郷に遊ぶ

2007年09月17日 | 旅行記

9月14日金曜日休みを取ってワイフと車で白川郷に行った。西東京市の自宅を午前7時半に車で出るが、府中インターに入るまでが結構混んでいてた。松本・沢渡・高山経由で白川郷に向かう。高山側の高速道路は高山西まで伸びているが、まもなく白川郷へダイレクトに入る高速道路も完成しそうなので要チェックだ。我々は荘川IC経由で国道156号線を走り白川郷に午後2時過ぎに到着。東京から休憩・昼食込みで6時間半位だ。

白川郷では「せせらぎ公園駐車場」に車を止め荘川を渡って荻町合掌集落に入った。ここが合掌造りの本場だ。

最初に明善寺に行く。

Myouzenjimon

お寺で貰ったパンフレットによると、白川村には10ケ寺があるが、明善寺が一番檀家が多いということだ。写真は鐘楼門で約260年前の作。

Myouzenjikuri

写真は明善寺の庫裏だ。一人300円を払って見学。今から約200年前の建築。一階の居間には夏の今も囲炉裏の火が燃え続けている。これは家を乾燥させ虫除けをするためということだ。

荻町にはコスモスが咲き誇っている。日差しは強いが風はさわやかだ。合掌造りの家は屋根が東西に傾斜していて、南北に長い。南北に長いのは南から北に流れる庄川の流れにそって吹く風の通りを良くするためだ。

Cosmosugasshou

もう一軒最大級の合掌造りの家「神田家」を見学してから、高台に車を回し荻町の全景を撮る。

Muraennbou

やや色付いた稲がきれいだ。これは標準レンズで集落の全景を撮ったもの。神田家のおばさんの話では雪景色の荻町は美しいということだ。合掌造りの屋根もトタン屋根も雪を被ると等しく美しいということだ。

Muracosmos

高台に咲くコスモスに焦点を当て荻町の集落をぼかしてみた。9月中頃の日差しは厳しいが、風は秋の香りを運んでいた。白川郷の乾いた風に吹かれると私の心は遠い昔に帰っていくようだ。

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しばらくブログを休みます

2007年09月14日 | うんちく・小ネタ

今日から白川郷経由で京都まで旅に出ます。ブログへのエントリーは来週火曜日までお休みします。写真をご期待ください。

北の旅人より

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