金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国株の重しはコロナ再拡大とバイデンの勝利

2020年06月25日 | 投資

昨日(6月24日)ダウは710ドル(2.7%)下落と米国株は大きく下げた。今日の日本株も下げている(前場で日経平均は280ポイント1.2%ダウン)が、下げ幅は米国株よりは小さい。

このところに限れば日本株より米国株の方が振幅幅が大きい。米国株の振幅が大きい理由は、コロナ対策のグリップを緩めたところ各地で感染者が再び増え始めたことと民主党のバイデン候補がリードを広げていることにありそうだ。

ニューヨークタイムスの調査によるとバイデン候補支持者が50%でトランプ大統領支持者36%を14%リードしている。

大統領選挙までまだ5カ月ある。しかし株式市場は一般に半年先のイベントを織り込んでいくと言われているからそろそろ民主党のバイデン候補の勝利シナリオを織り込み始めたのかもしれない。

バイデン候補が勝利すると企業の大幅減税を推進したトランプ税制を大きく修正することは必至であり、企業収益の悪化と株式相場に対する逆風が予想される。

過去の大統領選挙と株式相場の関係を調べたバンクオブアメリカの調査によると共和党から民主党に変わった時の方が民主党から共和党に大統領が変わった時より株価は下落している。

また同行によると現職が再選された場合の方が概ね株式相場のパフォーマンスは良いということだった。

つまり歴史的に見てもバイデン候補の勝利は株式相場にはマイナスと言えそうだ。少なくともマイナスになりそうだと考える人が増えているということは言える。

 

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役所のパスワード再設定、何とかならないものか?

2020年06月25日 | ライフプランニングファイル

総務省を中心にマイナンバーカードの普及に力を入れている。それは良いことなのだが、運用面の大きな課題は「パスワードを失念した場合の再設定手続きが面倒」ということだ。

定額給付金のオンライン申請で問題になったのが、マイナンバーカードは持っているけれどパスワードを失念したという人は市区町村の窓口に行かないと再設定を受けられないということだった。

コロナ問題で在宅勤務や自宅籠りが増えた中、今まで使っていなかったネット通販など民間サービスを使おうと思い、失念したパスワードを再設定して貰った人も多いのではないか?と思う。そんな時「パスワードの再設定は郵送でないと受け付けられない」とか「窓口でないと受け付けられない」ということではまったく話にならない。そもそもアマゾンなどネット通販業者に物理的な窓口なんかないのだし。

パスワード再設定の肝は、請求者の本人確認であることは間違いない。しかし「パスワード管理は本人の責任だし、失念することに対しては懲罰的な手間を求める」といった態度に対しては不快感を覚える。アマゾン・グーグル・マイクロソフトといった米国IT大手企業のサイトをビジネス・プライベート双方で利用することは多い。時たまパスワードを失念することはある(定期的な変更で変更後のものを忘れる)が、概ねこれらのサイトは忘れることに対し寛容であり、自尊心を傷つけることはない。

パスワードを失念したアカウントの重要性にもよるが、PCメールや携帯電話へのSNSにベンダーからのパスワードを連絡し、それを入力することで本人確認としている場合が多い。

パスワード再設定に過大な労力を求めるサイトがあるとすれば、おそらく顧客の支持を失い衰退するだろう。

提言しよう。マイナンバーカードの利用者を拡大し、安定運営するにはパスワード再設定方法を簡単にすることだ。パスワード管理をキチンと行っていない方が悪いといった上から目線では、マイナンバーカードの安定運用は無理だろう。

 

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コロナ時代はダウ・インデックス投資が見劣りする時代

2020年06月24日 | ライフプランニングファイル

投資の教科書は個別株投資よりインデックス投資を勧める。リスクが分散されているし、運用報酬が低いのでアクティブファンドより、費用を控除した後ではパフォーマンスが良いことが多いからだ。

米国株にはS&P500、ダウ、ナスダックという代表的な指数がある。日本のマスコミではダウが有名だが、投資家が一番関心を払っているのは、市場の約8割をカバーするS&P500だ。

ところで今年はダウとS&P500のパフォーマンスがナスダックに較べて相当見劣りしている。年初来のパフォーマンスはダウがマイナス8.3%、ナスダックがプラス13%、S&P500が3.1%のプラスだ。

ナスダックが好調なのはアマゾン、アルファベット、フェイスブックなどハイテク銘柄が値を上げているからだ。これらの銘柄はダウには採用されていない。ダウが採用しているハイテク銘柄はアップルとマイクロソフトだが、ダウの構成銘柄の中にはボーイングやユナイテッド・テクノロジーズといった大きく値を下げている銘柄が多いので全体としてダウの成績は悪い。

S&P500の産業セクターでプラスのパフォーマンスを上げているのは、マイクロソフトとアップルが入っているハイテク、アマゾンが入っている選択的消費材、アルファベット(グーグル)とフェイスブックが入っているコミュニケーションサービスの3つだけだ。

つまり現在の米国株式市場を牽引しているのは、FAANG銘柄なのだ。FAANG銘柄だけが値を飛ばしていることの裏には、コロナウイルス騒動が長引き、第2・第3の波が起きることを警戒している(つまりまたロックダウンが起きる)からだ。

通常株式市場が上向いていく時はセクターローテーションといって、出遅れ株まで買われて、日の目を見ることが多い。しかし現在はむしろ銘柄間の格差拡大進行中である。この時期パフォーマンスを上げている人はFAANGの個別株投資を行っている人かナスダック指数投資のウエイトを高めている人だ。

現在の環境に限って言うと市場全般に投資するS&P500や大型産業株を含むダウよりナスダックの方が好調だ。教科書どおりにいかないのが投資の面白いところである。

 

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お城を作る

2020年06月23日 | うんちく・小ネタ
先週日曜日にプラスチックモデルの彦根城を作ってみた。コロナ騒動で自宅籠りが続く中で「お城を作ってみようか?」と思ったことはあったが、伸び伸びになっていた。少し前にイオンモールのモール部分が再開した時にホビーショップに行きプラモを買おうとしたことがあった。お城のモデル自体はあったが、接着剤がないと店員さんがいう。自宅籠りでプラモを作る人が多く、店にも問屋さんにも接着剤はないという説明だった。
 
しばらく諦めていたがふとヨドバシカメラのサイトをのぞいてみると接着剤が売られていた。しかも定価より少し値下げしている。プラモもモールショップより安かったので早速注文し組み立てに取り掛かった。
 
プラスチックモデルを作るのは60年ぶりの話なので勝手がわからない。組み立てはじめて気が付いたのだが、組み立てる前にパーツ(石垣・壁など)に色を塗る必要があったのだ。塗料は付属していないので購入する必要がある。説明書に従うとグリーン・ゴールドなど7,8色の塗料がいることになる。でも買っても今回の彦根城に使う分量は限られているので、塗料が大量に余ってしまう。
 
メーカーとしては別のお城モデルを買って沢山作ってください、というところなのだろうが、オモチャのお城が沢山できてもやがて置き場に困ることになるだろう。
 
ということで今回は「無塗装の彦根城」を仕上げてプラモデルのお城作りは終わりにすることにした。
 
なお購入した材料は「お城と接着剤とピンセット」で、お城と接着剤はヨドバシのポイントを使ったので現金支出はゼロ(値段は2つで1,800円弱)。ピンセットは百円ショップで購入した。
本気で取り組むにはプラモデル専用工具の「薄刃ニッパー」や「カッターナイフ」がお勧めだし、老眼を補うためハズキルーペも必要になるかもしれない。
 
まあ素人の遊びとしては今回程度の投資?(笑)にとどめておく方が良さそうだと思った。
 



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徒然草を読む(24)~社交の極意は誠意

2020年06月21日 | ライフプランニングファイル

徒然草を読むと人付き合いに関する文章が多いことに気が付く。このことは兼好法師が決して世捨て人ではなく市井を生き抜いた人であることがわかる。

「成功とはただ一つしかない。自分の一生を自分流に生き抜くこと。それだけである。」という米国のジャーナリスト クリストファー・モーリーの言葉に従うなら兼好法師が成功者であったことは間違いない。成功者の話だから今なお読者を魅了するのである。

さて第二百三十三段は「よろづのとがあらじと思はば、何事にもまことありて、人を分かずうやうやしく、言葉少なからむにはしかじ」と書き出す。

「人前で失敗しないようにしたいと思ったら何事にも誠意をもって当たり、人を差別せず礼儀正しく無駄口をきかないのがベストである」ということだ。これは現在社会でも洋の東西を超えて当てはまる真実だろう。ビジネスの世界では口達者の交渉上手を自認する人がいるが、私はあまり信用していない。

人と接する要諦は「相手を信じて疑わない」ことである。ゲームの理論を勉強すると見えてくるが、双方疑心暗鬼となると得るものは少ない。

王莽の乱を収めて後漢を起こした光武帝に「赤心を推して人の腹中に置く」という言葉があるが、相手を信じることの重要性を説いたものだ。

兼好法師はこの段落の後半で「あらゆる過失は、ものに馴れた様子でベテランらしく見せ、わがもの顔をして他人を軽く見る態度から生まれる」と述べている。

買収などでつまずく政治家を見ていると秘書など自分より弱い立場の人間には傲岸に振舞っていることが週刊誌等に書き立てられていることが多い。人に対する傲岸さは遵法精神の欠如と同根なのだろう。「人を差別せず振舞う」ということを自分流として自分流の生き方をすると過ちを犯す可能性が低く、人生の成功者になることができるのだが、実践することは必ずしも容易ではないのだろう。

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