金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【書評】「東京の街のひみつ50」水の視点が役に立つ

2020年10月19日 | 本と雑誌
ふと駅前の書店で見かけて買った「地形で解ける!東京の町の秘密50」は街歩きが好きな人間には役に立つ本です(じっぴコンパクト新書1,000円)。

私がこの本で「役に立つ」というのは、水の視点で東京(正確にいうと前身の江戸)の街づくりを見ているからです。
江戸の街づくりの基盤となったのは玉川上水です。玉川上水は羽村取水堰で取り込んだ多摩川の水を43㎞先の四谷大木戸まで運び、そこから江戸城や市中に配水しました。ポイントは配水元となる四谷まで如何に標高を下げずに水を運んでくるか?ということでした。そのために玉川上水は武蔵野台地の一番高いところ、つまり尾根筋を通っているのです。尾根筋といっても肉眼でわかるような傾斜がある訳ではありません。でも尾根筋を通っているから高度を保ちながら水を四谷大木戸まで運ぶことができたのでした。
 江戸時代にどのような測量技術があってこのことが可能になったのでしょうか?
 そのことはこの本には書いてありませんので、これからの勉強課題です。
この本は東京の昔の川の流れについても色々言及しています。
 洪水時には昔の川の後が増水することが多いと言いますから、自分の住んでいるところが安全かどうかなどを考える防災の上でも役に立つ本だと思いました。

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秋の日に半日ツーキニスト

2020年10月16日 | サイクリング
今日(10月16日)日本橋から西東京の自宅まで自転車で走って帰った。26㎞約1時間50分のサイクリングである。
日本橋は私のオフィスに近いので、片道を自転車通勤したようなものである。
なぜ日本橋から自転車で帰宅したか?というと、電動アシスト自転車を購入した日本橋のLORO SLOW SPOTという店に修理にだしていた自転車を取りに行ったからである。
 10日程前、修理に出した時は車に積んでいったのだが、道が混む上高速料金がかかるので帰路は都心サイクリングに挑戦した次第。スタートは日本橋である。

神田駅で山手線のガードをくぐり、飯田橋に出て、神田川沿いに高田馬場に出た。
新目白通りから中井通に入ると林芙美子記念館がある。この辺りは北側が高台で昔目白文化村と呼ばれた高級自由宅地である。


 環七から新青梅街道に入りしばらく走るとデニーズ(野方店)があった。
11時半を回っていたのでランチとする。
ここからしばらくの間、新青梅街道は車の通行量が少なく、道幅も広いので走りやすい。だが東伏見を越えて西東京市の北原交差点(青梅街道と新青梅街道の合流点)に近づくと渋滞が続き、気持ち良い走りができなくなってきた。
 こうして私の半日ツーキニスト体験は終わった。
【感想】
 片道26㎞の自転車通勤は大変(シニアには)だが、半分の距離なら可能性はある。電動アシスト自転車は漕ぎ始めの加速力が大きいので、信号待ちが多い街中の走りには適している。
 なお今回の電動アシスト自転車の不具合は、ブレーキケーブルの初期不良(常時ブレーキがかかっているという信号がモーターに送られていたのでモーターが起動しなかった)だった。お洒落っぽい電動自転車は街中でないと購入できないことが多いが、不具合が起きることを考えると購入店が遠いのは考え物である。まあ、ポタリングを楽しんだと考えるとそれも一興なのだが。



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Teamsの方がSharePointより格が上がった?

2020年10月15日 | ライフプランニングファイル
 ワード・エクセルといった定番アプリケーションとメール・予定表を担うOutlook、それに社内やグループ内のコミュニケーションを担うTeamsやSharePointを統合したマイクロソフトのサービスはMicrosoft 365の名前で広く企業で使われています。
 特に新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、テレワークが増えたことなどから365を導入する企業が増えていると思います。
 私の顧問先でもメールプロバイダーのサービス打ち切りに伴い、メールサーバをExchangeに変えて、合わせてMicrosoft365の本格的導入を図ることにしました。
 ところで365導入のため、1年位前にサービス内容を調べたことがあるのですが、その時の記憶ではSharePointという一種のデータベースを使って、「社内の決裁や事務の流れをデジタル化する」ワークフローの構築が一つの売りだったのですが、最近の解説本を見るとTeamsというチャット・オンライン会議システムやOneDrive for Businessというオンラインストレージ機能が目玉商品として、全面に出てきているような気がしました。
 推測するに私は主に3つの要因で、提供サービスの打順が変わっていると考えています。
 第1に新型コロナ対策で、リモートワークを始める企業の裾野が急拡大したことがあると思います。これらの企業の中にはコンピュータネットワークに不慣れな先もあるでしょうから、SharePointのようにやや手間がかかる機能は敬遠して即効性の高いチャットやオンライン会議から利用しようというニーズが高いと思います。
 第2にZoomやSlackとの競合です。ビデオ会議のZoomやチャットのSlackは単品サービスを提供しています。
 リモートワークでビデオ会議やチャットが脚光を浴びたので、Teamsの打順をあげた面があると私は考えています。
 ZoomやSlackとマイクロソフトの関係は例えていうと、サイズの決まった固定スパナとフリーサイズのモンキースパナのようなものではないか?と私は考えています。つまりMicrosoft365は色々な機能があってそれなりに便利なモンキースパナだけれど、ボルトを締める点では単品のスパナにかなわないということです。
 第3の理由としては、日本の企業は決裁ルートが複雑でSharePointのような汎用ツールでは、ワークフローの構築が困難だ、ということが考えられます。
 Microsoft 365が生まれた米国では決裁ルートは単純で階層もそれ程多くありません。権限移譲が進んでいるので、担当者はボス(直属上司)のOKを貰うとほとんどのことが完結するという仕組みなのですが、日本ではそうはいきません。関連部署への協議があったり、中間決裁者からの差し戻しがあったりと大変です。そんな複雑なワークフローを作っても日本以外ではまず需要がありませんから、マイクロソフトはSharePointにそこまでの対応力を持たせていません。
 ということでおしゃべりやテレビ電話を担うTeamsは格が上がり、ワークフロー構築などを担うSharePointの立場は少し弱くなったのではないか?と私は考えています。
 
 
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「長期運用ファンド」評価額記録更新、5つの追い風

2020年10月14日 | 投資
 「長期運用ファンド」の時価評価額が8月の記録を更新した。9月はハイテク銘柄の売りに押されて大幅下落となっていたが、今月に入って再びハイテク株が活気を帯び、評価額を押し上げた。
 新型コロナに起因する経済活動鈍化の中で株高が進行し、評価額が続伸する背景を考えてみた。
 主な要因は5つある(他にも要因はあると思うがこの手の話は5つ程度に絞った方が良いだろう)。
 最初の3つの要因は新型コロナウイルス感染が始まってから現在に至るまで共通する要因で、「米連銀を中心とする中央銀行の超金融緩和政策の持続」「ロックダウン、在宅勤務・学習を追い風にしたハイテク銘柄への強い追い風」「ロビンフッドのようなユーザフレンドリーなアプリを使った個人投資家の活躍」だ。
 これらは米国を中心とした相場牽引要因だが、米国株が私の「長期運用ファンド」のコアなのでまずこれらの要因をあげた。
 次は10月に入って株高を演出した要因だが、米国大統領選挙で民主党のバイデン候補の勝率が高まったことが大きい。民主党の政策が株式市場にフレンドリーというよりも、民主党が大統領選のみならず、議会でも多数を占めることで有効なコロナ対策経済政策が実施されることに対する期待感が大きいようだ。
 最後は個人的な話だが、ファンドで保有していたドコモ株がTOBで急騰したことも追い風になった。投資にはごく偶にだが、棚ぼたがあるがこれもその一つだ。
 さて今年の2月3月頃、コロナ懸念で株価が急落していた時にこれらの株価反発要因をどれだけ正確に見通していたか?というと甚だ心もとない。
 当時株価について強気なビューを支えていたのは「コロナは一過性のものなので経済や相場はV字回復する」というものだった。しかし時間の経過とともに、V字回復は難しい、U字回復ではないか?とかいやK字回復だなどと単純な楽観論は後退した。
 所詮は後講釈である。
私が前段であげた5つの追い風も後講釈である。連銀の緩和姿勢や在宅勤務などは当面持続する可能性が高いが、追い風も吹き続けて常態化すると有難味が薄れてしまう。「いつまでもないと思うな運と災難」かもしれない。
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地域共通クーポンが歪めるグルメ選択

2020年10月13日 | ライフプランニングファイル
 Go To トラベルキャンペーンによる割引について旅行会社ごとに制限が付いているが話題になっていますね。
 私は今月下旬に所用で関西から出雲を回る予定で、JTBでホテルやレンタカーの予約を行いました。JTBは割引制限を行っていないので宿泊の場合1日2万円か旅行代金の1/2のいずれか低い方までフルに補助金がでます。補助金の内7割は旅行代金の割引に、3割は地域共通クーポンで付与されます。
 さて問題はこの地域共通クーポンはそれほど使いやすくないだろう、という点です。
 私はこの地域クーポンを使って夕食に地元で評判の良い店に行こう思い、地域クーポンが使えるかどうか確認したのですが、その店ではクーポンは使えないということでした。
 そこで2,3番手の候補に聞いたところでは、「紙のクーポンは使うことができるけれど、電子クーポンは使えません」という返事が返ってきました。
 別の地域から参加する同行者の中に「電子クーポンを付与されたので使える店を希望」という声があったのですが、夕食圏内で電子クーポン可能店を探すのは難しそうなので翌日の昼食に回すことにしました。
 翌日の昼食は松江で有名な皆美館を利用する予定でこちらは紙のクーポンも電子クーポンも利用可能ということでしたので。

 ということで折角貰った地域共通クーポンを使おうと思うと飲食店の選択対象が狭まる可能性があります。
 もっとも最近共通クーポンが偽造されたものではないか?と疑って支払いを拒否されたケースがニュースになっていましたから、私の場合も決済が済むまで安心しない方が良いかもしれません。
 ところでデジタル化を旗印に発足した菅内閣ですが、目玉の一つのGo Toキャンペーンでデジタルクーポンが思うように使えないというのは、一種のブラックユーモアですね。
 補助金を出して国内旅行を活性化しようというアイディアは悪いとはおもいませんが、制度設計が複雑すぎるのが問題です。一見頭が良さそうで本質的には現実を見ることができないという意味で頭の悪いお役人が考えるとこのように使い勝手の悪い制度ができるのでしょうね。
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