金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

インド投資再開

2009年06月04日 | 株式

少し前から静々とインド株投信投資を再開している。インドについてはダウンサイドリスクが少ないと見ているからだ。もっとも過去に投資したインドIT企業大手・インフォシスのADRは含み損を抱えたまま塩漬けになっているから、私の投資判断も余りあてにならないが・・・・。

3月以降世界的に株価は回復基調にあるが、先進国の景気について私は楽観視はできないと思っている。最大の理由は失業率の増加懸念だ。企業は人件費を中心とした経費を削減することで利益捻出を図っているから、先進国の雇用環境は悪化し可処分所得は縮小する。だがそのことの恩恵を受ける国もある。その一つがインドだ。

ニューヨーク・タイムズにIndia feels less vulnerable as outsourcing press onというタイトルの記事が出ていた。「先進国ではコスト削減の観点からインドに業務をアウトソースするからインドは景気悪化でマイナスの影響を受ける度合いが少ない」という趣旨の記事だ。

多くのインド人は長期間では人口構成の変化は彼らに有利に働くと信じている。マッキンゼーのパートナー・Tinaikar氏は「大部分の先進国で労働力は高齢化している。このためヘルスケアコストが上昇し続けるので、インドには大きなチャンスがある」と述べている。10年前にマッキンゼーとインドのITグループ・ナスコムは外国企業からのアウトソース収入は2010年に500億ドルに到達すると予想していた。世界的な景気後退から目標達成は3ないし4四半期遅れていて、今年収入は470億ドルに達すると予想される。

今年の4月そのナスコムとマッキンゼーは2020年までにインドのアウトソース収入は1,750億ドルに達すると予想した。

米国内には「職を米国に残せ」Keep jobs in Americaという政治的な圧力はあるが、企業の経営者はより業績を気にしている。例えばニュージャージ州を本拠とする大手製造業のハネウエルは先月「5千万ドルを投資して、調査・研究施設をインドのバンガロールに作り3千人の従業員を採用する計画だ」と発表した。この動きは同社は米国で幾つかのプラントを閉鎖し、数百名の従業員を削減するというリストラ計画実施後のものだ。

「5年先、10年先を見た投資を考えるならインド」という私の考えをサポートするような記事だと思うがどうだろうか?

コメント
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