少し前に大統領選再出馬を表明したオバマ大統領。最近のPewResearchの調査によると出足は好調だ。Pewが3月に行なった世論調査によると、47%の有権者がオバマ大統領の再選を望んでいる。共和党候補が勝つことを望んでいる有権者は37%だ。
この支持率を2004年に再選されたGWブッシュの支持率と較べると、当時のブッシュの再選支持率は48%だった。この時はイラク戦争が成功する方向にあると思われていたので、ブッシュ政権の支持率は72%と高かった。一方4月初旬のオバマ政権の支持率は51%である。
つまり現在のオバマ政権と再選前のブッシュ政権を比較すると、政権支持率ではブッシュの方がかなり高かったが、再選支持率ではほとんど違いはない。
その理由は幾つかある。一つは共和党の大統領候補がまだ絞り込まれていないことだ。Pewによると、共和党支持者の中でミット・ロムニーを支持する人は21%、マイク・ハッカビーの支持者は20%、セイラ(セイラの方がセラより原音に近い)・ペイリンの支持者は13%・・・と割れている。
現在のところ民主党支持者の割合は32%で、共和党支持者25%を7ポイントりーどしている。
またオバマ大統領の個人的好感度が高いことも再選支持率の高い原因だろう。オバマに対して58%の人が個人的好感度を持ち、39%の人が非好感的だ。またミッシェル夫人に対する好感度は更に高く69%の人が好感度を示し、非好感的な人は21%に過ぎない。
現職のオバマ有利と見られる次期大統領選だが選挙はミズモノだ。オバマ陣営が勝ちを固めるには、雇用の改善と住宅市場の改善が必要だ。前者については3月はかなり良い数字がでたが、住宅市場はぱっとしない。巷では金融緩和の終焉や利上げのうわさすら囁かれているが、選挙戦を有利に運ぶためには現政権とすれば金融緩和を持続したいところだろう。このような息遣いが連銀に届くものだかどうかは知らないが。