金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

スポーツジムの活用で老若ハッピーシステム

2014年06月15日 | うんちく・小ネタ

昨日(6月14日)所沢商店街で野球交流戦観戦帰りの連中と一杯飲んだ。タイガースファンの連中が遠く名古屋から観戦にきていたのである。そこに元の会社のタイガースファンも参加しにぎやかな残宴会となった。

さてその中で後輩の奥さんが「地元のスポーツクラブでストレッチ運動のトレーナーをやっていてご主人の扶養控除から外れるほど稼ぎがあがっている」ということがちょっと話題になった。スポーツクラブで個人レッスンを頼むと1時間で約6千円前後の費用になる。この1時間6千円または10分千円というのは、手間賃として世の中の一つの基準になっていると思う。たとえばマッサージ代金も大体10分千円の計算だし、10分で仕上がる散髪代も千円である。

さて少し気になるトレーナーとスポーツクラブの売上の配分比率だが、基本は7:3で7がトレーナー、ただし成績が上がってくるとトレーナーの取り分が8:2などに上がっていくという話だった。

トレーナーをやっている奥さんの話では「年配の方ってお金を持ってますね。結構一生懸命トレーニングに通われるですよ。そして身体の調子が良くなってきたら、ゴルフに行かれたり、百名山登山に挑戦されたり・・・・」ということ。一方子育てから解放された奥さんは自分でも色々勉強されながら、収入が増える方法を考えておられる。そして家計に余裕がでれば、お子さんたちとより大型のバケーションに行かれるとか。

余裕のある高齢者から世帯層にお金が移転していき、そしてみんながハッピーになるwin-winの関係だ。

つまり高齢者の方は「理にかなった正しいトレーニングで身体を鍛え、人生に目標(百名山を登るなど)を設定し、身心健全な生活を送ることができる」のでハッピー。トレーニングを行う奥さんトレーナーは「収入が増えるし、ちょっとした個人事業主精神(単なるアルバイトではなく、工夫で収入が増えるから)を発揮することができる」のでハッピー。自治体や国から見ると「健康な高齢者が増えることで、医療費や介護料が減るし、主婦の稼ぎが増えることで税収が増える」のでハッピー。トレーナーさんのご主人やご家族にとっても「家計収入が増えて、奥さんがイキイキする」のでやはりハッピーということになる。

このような活動を税制などでもっとバックアップする方法はないものだろうか?

一つはあまり使われていないという話だが、スポーツジムの利用料を医療費控除する方法である。これは「健診で運動療法が必要と認められた場合、医師に処方箋を書いてもらい、厚生労働省が指定する運動施設で運動を行い、証明書を貰い、確定申告で医療費控除を受ける」というものだ。

この制度の問題は、既に「高脂血症等の病気になっている」ことが必要なことと「厚生労働省が指定する運動施設」の数がそれほど多くない、ということである(ちなみに私が入っているティップネスは指定外)。

これからの高齢化社会で身心健康な老人を増やし、社会全体の医療費や介護コストを抑制するには、病気になる前に積極的に運動するようなインセンティブを作ることが本当は必要なのだろう。

例えば一定の要件を満たすスポーツジムや施設の利用料は「社会保険料の一部」とみなして控除するなどの仕組みである。

その一定の要件の一つとして「トレーナーによる合理的なプログラムによる健康の維持と促進」を入れると、トレーナー(女性が好まれるだろう)さんの収入も増え、マクロ経済的にもプラス面の多い施策だと思うのだが・・・

コメント
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