米国株が堅調だ。昨日(6月20日)も、ダウとS&P500は新高値を更新し、ナスダックも14年ぶりの高値になった。投資家は連銀の低金利持続方針を好感している。だがイラクでスンニー派過激派が攻勢を強めており、原油価格がじりじりと上昇を続けている。アナリストの中には原油価格が一定価格を超えて上昇すると経済と株価にマイナスの影響を与える可能性が高まっていると警告を発する人がいる。
Heaven forbid these guys get close to where oil is produced in the south of Iraq, that could be what tips the apple cart hereという一文がCNBCに出ていた。
「とんでもないことだが、彼ら(スンニー過激派)がイラク南部の産油地域に近づくと経済見通しをひっくり返す可能性がある」という意味だ。
Heaven forbidは直訳すると「天が禁じる」だが、これは「とんでもないことだだ」という慣用句。tip the apple cartは「リンゴの手押し車をひっくり返す」という意味だが、これは「計画を覆す」という慣用句だ。一般的にはtipではなくupsetを使う方が多い。
スンニー派のサダム・フセイン政権下で多数を占めるシーア派(CIAによると60-65%)は弾圧を受けてきた。フセイン政権崩壊後シーア派主導で新政権が作られた。マリキ政権がシーア派による支配を強める中、スンニー派の不満が高まり内戦が激化している。
金曜日のクルドオイルの先物価格は過去9か月の最高値の1バレル107.26ドルになった。あるストラテジストは原油価格が140ドルになると、GDPは0.5%減少するだろうと警鐘を鳴らしている。