金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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米連銀、手堅く投資家の懸念を払拭

2014年06月19日 | 金融
昨日(6月18日)米連銀は2日間のFOMCミーティングの後の手堅い声明で市場の懸念を払拭した。
連銀は今年の経済成長見通しを3月時点の3%から2.2%に引き下げた。これは第1四半期の厳冬による経済縮小を反映したもので、概ね市場予想に合うものだった。

最近の消費者物価指数の上昇を受けて、連銀は2015-2016年のベンチマーク政策金利の見通しをわずかに引き上げた。
連銀の新しい予想は2015年終わりまでに1.2%(3月時点の予想は1.125%)、2016年終わりまでに2.5%(同2.4%)というものだ。
連銀は毎月の債券購入プログラムを100億ドル減少し、350億ドルに引き下げることを決定した。

投資家は債券購入額の削減を連銀の経済成長に対する自信の表れであり、不安定なイラク情勢や中国の景気減速という不安要因にも対応しうると評価した。

失業率については3月時点での予想では、今年の第4四半期に6.1%から6.3%の間になるというものだったが、4月、5月の失業率がすでに6.3%まで低下したことから、大部分の連銀関係者は今年年末には失業率は6%まで低下すると予測を変えている。

これらのことを受けて米国株式市場ではS&P500が14.99ポイント(0.8%)上昇し、新高値を更新(今年20回目)し、1,956.98ポイントとなった。

これは予想PERベースで15.5倍で過去10年間の平均13.9を上回っている。このため上値は重たくなっているが、株価が下落するとすかさず買いに入ろうと考えている投資家が多いので、下値は堅そうだ。

これらのことは日本株にも当然好影響を与える。しばらくは良好なセンチメントが続くだろう。

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