企業で事務を経験した人であれば、社外に送る書類はコピーを取り、送付状の控とともに保管することを教えられまた教えてきたことだ、と思う。そのような控があるから「送った・送らない」などのトラブルが抑制されのである。
この原則は社団法人のような団体においても変わらないだろう。変わることがあるとすれば「送付事務を担当してくれる人がいない」「送信手段が郵便・ファックス・電子メールなどと多様化した」という点だ。電子メールなどの「など」にはやがてクラウドサーバへのアップロードだとか音声記録なども入ってくると思うので「など」とした次第だ。
私が事務局を務めているある小さな学会でも、会員登録完了通知、学会誌などを郵便やメール便で送る、ファックスでセミナー申込みを受ける、その返事をファックスで送るあるいは電子メールで返事をするなどのやり取りがある。「うっかりした返事忘れ」や「二重送付」を防ぐには、「一元的で検索しやすい送付状の控」が大切である。
私はそれをエバーノート(プレミアム版)で行っている。
その手順は次のとおりだ。
- 学会宛メールはエバーノートに自動転送するように設定
- ファックスもインターネット経由の受信なのでエバーノートに自動転送
- 返信メールはBCCにエバーノートを指定。なおワードマクロでBCCを自動記録することも考えらえるがそこまでIT力がないので、今のところはエバーノートのアドレスを短縮し「えば」と打てばエバーノートアドレスが入る仕掛けで対応している。
- 物理的なメールに添付する送付状はワードからプリントするときにエバーノートに転送することで送付状控を取り込むことにしている。
紙でファイルすればファイル何冊分にもなりそうなファイルをパソコンの中にすっきり保有している訳だ。
そのメリットは次のようなものだ。
- 保存の場所を取らない。
- 自分のパソコン以外からでも閲覧することができる。エバーノートを共有している人であれば、誰でもいつでも見ることができる。
- 探し物が簡単。プレミアム版ではPDFファイルの中まで検索可能。
- タグをつけることで色々な切り口(催しもの別など)から送付状をグループ化することができる。