集団的自衛権をめぐる与党間協議が大詰めに来ている。瞬間瞬間のマスコミの記事はそれぞれの主張を反映したポジショントークが多いが、公明党のウヤムヤ戦略が破たんして安倍首相の寄り切り、ということになるのだろうと私は判断している。
ロイターにJapan PM moves closer to winnning support for looser lomits on militaryという記事が出ていた。安倍首相が軍事力(行使)制限の緩和の支持取り付けが近い、という趣旨だ。
憲法解釈変更の閣議決定の核心部分となる自衛権発動の新3要件が合意されると、第二次大戦後制定された平和憲法の制限を緩めるという安倍首相のゴール達成に向けて大きな一歩になるだろうというのがロイターの見方だ。
ロイターはテンプル大学のジェフリー・キングストン教授のHe(Mr.Abe) is the Teflon leader. There is no opposition so he can ride roughshod. The New Komeito was the only fly in the onitment.という言葉を紹介していた。
「安倍首相はテフロン・リーダーである。反対するものがいないので、彼は勝手にふるまうことができる。公明党は最初は気が付かなかった障害に過ぎない」という意味だ。
ride rougshodは「手荒に扱う、勝手にふるまう」というイディオム。fly in the onimentは「軟膏の中のハエ」で「玉に瑕とか障害物(特に最初は気が付かなかった)」という意味がある。
公明党は政権離脱というカードを捨てたところで、交渉のレバレッジをなくしている。
テフロンリーダーという言葉は、テフロン加工をしたフライパンには目玉焼き等の焦げつきがないことからでた慣用句で、幾つかのスキャンダルにも人気が揺るがなかった米国のレーガン大統領につけられたあだ名に由来するようだ。