昨日(8月1日)NHKBSプレミアムで田中陽輝の200名山一筆書きが始まった。山好きの人は番組を観た人が多いと思う。昨日は宗谷岬から始まって、北海道の10座を登り、カヤックで津軽海峡を渡ったところで終わった。
北海道の山の圧巻は、日高山脈のカムイエクウチカエウシ山とペデガリ岳だった。どちらも登ったことのない山だが、登山ルートして変化に富み、面白そうだったのはカムイエクウチカエウシ山だった。沢登りあり、急な雪渓登攀ありで総合的な山の実力を問われる山である。
多くの山好きの人はまず「100名山」を制覇してから次の目標を「200名山」に置くと思う。山登りを始める年齢が若い場合は、正しい選択だと思う。しかしもし中年を過ぎてから100名山の制覇に加えて200名山の制覇まで考えるなら、これは正しくない選択かもしれない。
理由は100名山より200名山の方がタフな山が多いからだ。
どのような山がタフな山かというと「山頂に至るまでの距離が長く、登山時間が長い」「途中に営業小屋がない」「岩場が多い」「道が不明瞭で藪漕ぎや沢登りがある」山だ。
関東・上信越付近の200名山を見ると、戸隠山・妙義山・鳥甲山(とりかぶとやま)などがある。これらの山は痩せた岩稜が続く険しい山だ。越後魚沼の中ノ岳・八海山も奥深く厳しい山だ。特に積雪期になると、豪雪が凄まじい山稜を形成する。
多くの登山者が登る100名山は道標がしかっりしていて、岩場には鎖が固定されていて、営業小屋が整備されている場合が多い(飯豊山など一部例外はあるが)。だから200名山の山より登り易いことが多い。
中年を過ぎて200名山制覇を望むのであれば、タフな200名山から初めて、比較的登り易い100名山は後回しにするという登山方法もあるかな?と思った次第。
だがむしろ100名山、200名山あるいは300名山などという人が決めたランキングに拘らずに、自分の好きな山域で目についた山を登っていくということが楽しい山登りなのだろう。
とはいうものの次回放送が楽しみな田中陽輝の200名山一筆書きだ。