昨日(8月24日)のニューヨーク市場では取引開始後の6分の間に1,089ポイント下落した。その後買戻しが入り最終的には588ポイント下落し、1年半ぶりの安値となった。
WSJはRBG Global Asset Managementの米国株ヘッドのWhen a big selloff comes, it tends to be herd mentalityという言葉を紹介していた。
Herdは家畜の群れ。Herd mentalityは群集心理である。「大量の売りが起きた時、群集心理が働く傾向がある」ということだ。
中国経済の悪化が世界経済の成長鈍化を招くという恐怖心から大口投資家が株を売り、売りが株価を下げ、株価が一定水準を割り込むと個人投資家のstop loss order(ストップロスオーダー 逆指値)により、売りが一層拡大した訳だ。
前述の米国株ヘッドはBut once herd gets out of the way, there can be some very good buying opportunitiesという。
「家畜の群れが去った後には、絶好の買い場がくる可能性がある」ということだ。
バリュエーションの上では割高感が少し解消された米国株。冷静に見ると買い場は近い。しかし中国など新興国市場の株式市場は流動性の問題からヘッジ機能が乏しいので、とりあえずヘッジのため米国株を売っておくと考える投資家もいるので、底の見極めは難しいかもしれない。
それでも米国株式市場が防波堤になるかどうかが、世界同時株安に歯止めがかかるかどうかのポイントであることには変わりはないだろう。