金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【イディオム】Herd mentality 群集心理による狼狽売り

2015年08月25日 | 英語・経済

昨日(8月24日)のニューヨーク市場では取引開始後の6分の間に1,089ポイント下落した。その後買戻しが入り最終的には588ポイント下落し、1年半ぶりの安値となった。

WSJはRBG Global Asset Managementの米国株ヘッドのWhen a big selloff comes, it tends to be herd mentalityという言葉を紹介していた。

Herdは家畜の群れ。Herd mentalityは群集心理である。「大量の売りが起きた時、群集心理が働く傾向がある」ということだ。

中国経済の悪化が世界経済の成長鈍化を招くという恐怖心から大口投資家が株を売り、売りが株価を下げ、株価が一定水準を割り込むと個人投資家のstop loss order(ストップロスオーダー 逆指値)により、売りが一層拡大した訳だ。

前述の米国株ヘッドはBut once herd gets out of the way, there can be some very good buying opportunitiesという。

「家畜の群れが去った後には、絶好の買い場がくる可能性がある」ということだ。

バリュエーションの上では割高感が少し解消された米国株。冷静に見ると買い場は近い。しかし中国など新興国市場の株式市場は流動性の問題からヘッジ機能が乏しいので、とりあえずヘッジのため米国株を売っておくと考える投資家もいるので、底の見極めは難しいかもしれない。

それでも米国株式市場が防波堤になるかどうかが、世界同時株安に歯止めがかかるかどうかのポイントであることには変わりはないだろう。

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私の生涯学習論(6)~アウトプットを考える

2015年08月25日 | ライフプランニングファイル

生涯学習を続けるにはモチベーションが要ります。

自分だけで勉強していても、誰かに伝える場がないと多くの人は張り合いがなくなると思います。

勉強はインプットで発表はアウトプットです。アウトプットを前提にしないインプットには限界があると思います。

アウトプットというのは、人前で話をするとか物を書いて出版するというだけではありません。仲間と旅行や登山を計画して、幹事として実行するというのも立派なアウトプットです。そして楽しい旅行などをフェイスブックなどで多くの人に伝えることができれば、益々良いと思います。

シニア層のアウトプットをお手伝いしている団体はいくつもあると思いますが、私が参加しているのはNPO法人のシニア大樂

http://www.senior-daigaku.jp/という組織でそこに講師登録をしています。初めの頃は講師依頼はありませんでしたが、今年に入って自治体などからも、講師依頼が来るようになりました。

時には専門分野(そもそも何が専門なのか分りませんが)の隣の畑の話なども厚かましく引き受けることがありますが、それはそれで自分の勉強の良い機会です。つまり講演というアウトプット目標があるので、インプットする訳です。

読者の中にはシニアになっても仕事を続けている方もいらっしゃると思います。また仕事といっても、定例的な勤務ではなくアドバイザー的・コンサルタント的な仕事をされている方もいらっしゃると思います。これもアウトプットです。ただしこのような場合は、あらかじめアウトプットの内容が決まっていませんから、幅広く色々な情報を収集しておくことが必要でしょう。

サラリーマン時代の勉強は「資格試験に合格するために業法を勉強する」とか「海外転勤が決まったので英会話を勉強する」などと、アウトプット目標と勉強方法(インプット)が直結してるものが多いと思います。またモチベーションもはっきりしている。

だけどシニア層になると、他律的なモチベーションはありません。自分でモチベーションを作っていく必要があります。

江戸後期の儒学者・佐藤一斎に「少(わか)くして学べば、則ち壮にして為すことあり。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老にして学べば、則ち死して朽ちず」という有名な言葉があります。

現在の元気なシニア層は「壮」だと思います。シニア層にして学べば晩年期を迎えても衰えないと理解すれば現代にも通用する教えだと思います。ただしやや抽象的なので、私は元気なシニア層は具体的なアウトプット目標を設定するのが良いと考えています。

ただし具体的な目標は環境の変化によって変わっていく可能性があります。つまり勉強する内容も変わっていく可能性があります。

その変化に対応するには、基盤を強化しておく必要があるでしょう。

次回は基盤強化について考えてみます。

 

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