金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日経平均、年初来高値更新

2019年10月16日 | 投資

今朝(10月16日)の日本株は昨日に続き好調。9時半現在375ポイントほど値を上げている。好調な原因は昨日の米国株高を引き継いでいることだ。昨日の米国株は英国のEUからの「合意なき離脱」懸念が後退したことや、JPモルガンやジョンソンアンドジョンソンの決算内容が良かったことが好感され、過去4週間の高値を付けた。

米国株や欧州株が1年前に較べ、現在の株価が上回っているのに較べ、日本株は出遅れていたが、ここにきて日経平均はようやくプラスに転じた。まだプラス0.15%と微々たるものだが。

一方より多くの株価をカバーするTOPIXは1年前に較べてまだマイナス2.6%とぱっとしない。

米国株ではダウの上昇率(4.75%)を、より多くの株価をカバーするS&P500の上昇率(6.61%)が上回っていると対照的だ。

昨日IMFは今年の世界経済の成長率を3%に引下げ見直しした。7月時点の予想が3.2%だったので、0.2%の引き下げだ。

IMFは成長率鈍化の最大要因は貿易摩擦により、世界の貿易量が鈍化していることにあると指摘する。

IMFによると今年の世界の貿易量の増加率は僅かに1.1%の見込み。2017年には5.7%だったし、米中貿易摩擦が高まった2018年でも3.6%だから、増加率は1/3に落ち込んだことになる。

ここにきて株価が上昇に転じているのは、貿易摩擦緩和による貿易の回復と世界経済がリセッションの手前で踏みとどまることに対する期待だ。期待は常に裏切られるという恐怖心を伴うものだが、目先は期待が恐怖心を上回っている。

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