今回の塞栓術治療でお世話になった複十字病院。悪口は言いたくないが、是々非々でこれだけは言っておこう。
それはこの病院が治療費のみならず入院代のような高額の支払いまで総て現金決済しか受け付けない点である。
「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」のレポート「キャッシュレス決済の多様化の 動向整理」(2018年6月)によると、「この1年間で現金払いしかできずに困った場面・店舗」のトップに来ているのが病院・診療所。28%の人(重複回答あり)が病院・診療所での支払い時に現金しか受け付けないので困っていたのだ。
私がこの1年程度でかかった病院の中で「現金支払いしか受け付けない」というのはこの複十字病院だけだった。なお診療所レベルの医療機関は圧倒的に現金オンリーのところが多いが、診療所の場合は一度の支払金額が知れているのでそれほど困ることはない。ただし高額の医療費や入院代を支払う大病院の場合は、現金支払いオンリーというのは誠に不便である。また会計処理の複雑化が患者を待たせ、事務費増につながっていると思うと早期にキャッシュレス対応に取り組んでいただきたいと言わざるを得ない。傍で見ていて、「こんな事務処理をしているとコストアップにつながるなぁ」と感じた例があるので紹介しておこう。この病院では入院時に預かり金を取る。退院時に精算に行くと預かり金を一回現金で払い出して、キャッシュマシーンに入院費等として入金し、差額をお釣りとして患者に支払っているのだ。つまり入院時の現金預かり、退院時の現金の一時的返却・入院代の入金、お釣りの支払いという事務処理をしている。
これをクレジットカード決済にすると一回カードを端末に通すだけで済む訳だ(保証金の代わりに最初に金額ブランクでカード利用署名を貰っておく)。
腕が良くて親切なお医者さんが多い病院だけに事務局の方も決済の合理化にまじめに取り組んでほしいと思う。