コロナウイルス感染拡大予防策で外出自粛が続いている。不便さを我慢している根拠の一つに「暖かくなるとウイルスの感染力が低下するのではないか?」という期待があることは間違いない。
期待を持っているのは我々医学の素人だけではなく、専門家も気温とウイルス感染拡大速度には大いに関心を持って研究を進めている。
まず寒い国と暖かい国のコロナウイルスの感染状況をグラフで見てみよう。
青色が寒い国で黄色が暖かい国の感染者数の大きさを示している。〇の下の数字は1百万人当たりの感染者数だ。例えば米国の感染者は百万人当たり1697.79人でインドネシアは14.2人ということを示してる。
下のグラフを見る限り、日本・韓国という例外はあるものの、寒い国ではコロナウイルスの感染者が多く暖かい国では感染者が少ないということが言えそうな気がしてくる。
コロナウイルスが熱に弱いということは学術的にもいえることだ。何故なら大雑把にいうとコロナウイルスは熱に弱い脂肪とたんぱく質に包まれていて温度が高くなると変形してしまうからだ。
香港大学の調査グループによると4.4℃という低温でコロナウイルスは安定し、22℃で保存すると時間とともに劣化した。従って高温の下ではドアノブをつかむことによるような感染は鈍化するといえる。
この話はWSJのWill warmer temperatures bring a coronavirus reprieve? it is complicatedから引用しているのだが、記事によると専門家は慎重なもので「寒い国の方が暖かい国より多くのウイルス感染テストを行っているので感染者数が多くなる傾向がある」として、暖かくなるとコロナウイルスの感染力が弱くなるという楽観的な見方に警鐘を鳴らしている。
とはいえインフルエンザウイルスが寒くて乾燥した冬季に蔓延し、暖かくなり湿度も高くなると鎮静化する傾向にあるのは事実(必ずしも原因が明確になっている訳ではないそうだが)。
よってコロナウイルスも暖かくなると勢いが弱まるのではないか?と私は期待を持って自粛を続けているのである。
ところで外出自粛要請を受けて、近所の日帰り温泉も緊急事態宣言を受けて休業してしまった。コロナウイルスが熱に弱いならば熱い風呂に入るのは感染予防に繋がると思うのだが・・・・
愚痴をいっても始まらないから、入浴剤を買って自宅で温泉ムードの長風呂を楽しもうと考えている。