金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

岩永ともみさんの絵が届いた

2011年10月23日 | アート・文化

10月の中頃、東京美術倶楽部が東日本大震災復興支援のためオークションを行なっていた。画家や陶芸家に無料で作品を提供してもらい、それをオークションにかけ、売上代金を震災で被害を受けた美術館などの修復費用に回すという仕組みである。

一緒に出かけたワイフは著名な作家ということで千住博さんの滝の絵を欲しがっていた。ところがオークション受付の相談員(画商さん達が入札者に参考価格等のアドヴァイスをしてくれる)さんの話では千住さんの絵は最低でも300万円で予想落札価格は600万円という。これはゼロが一つ違う話。

そこで初めて作品を見た人だが岩永てるみさんの「昼明かり」という絵があったので入札してみたところゲットすることができた。

相談員さんは最低落札価格は5万円だが普通3倍位するだろうというので、3倍プラス1万円の16万円で入札したところ落札することができた次第。

Hiruakari

落札額が高いか安いは知らないが多少なりとも被災地の美術品の復興に役立てば幸いだと思う。また岩永さんの洒落て細やかなタッチも気に入っている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の企業統治は中国より悪い

2011年10月21日 | 社会・経済

日本の企業統治(コーポレートガバナンス)が、欧米諸国より低いと聞いても大部分の人は「ふーん」と聞き流すだろうが、中国より企業統治に関する外部評価が低いと聞くとショックを受ける人も多いのではないだろうか?

M&A絡みの不透明で巨額の報酬支払が問題になっているオリンパスについてエコノミスト誌はこれが日本の企業統治の問題の一例だという記事を書いているが、その中で引用していたのが、GMI(Governance Metolrics International)の国別記号統治の採点だ。

それによると日本の企業統治の評点は38ケ国中33位で、中国やロシアより低い。GMIのホームページhttp://www.gmiratings.com/Images/GMI_Country_Rankings_as_of_10_27_2010.pdf

を見ると日本より低い国はインドネシア、メキシコ、チリだけだ。GMIの評点が一番高いのは英国で、カナダ、アイルランド、米国と続く。アジアで一番評点が高いのはシンガポールでインドがこれにつぐ。概ね北欧や旧大英帝国領の国の評点が高いといえる。

企業統治には各国で色々な慣習、制度、法令があるが、「株主の利益を守り、総ての株主を平等に取り扱う」ことや「株主以外の利益関係者(債権者・商取引相手・顧客・従業員)に対して義務を守る」ことを目的として「経営陣のコントロール」と「情報開示と高い透明性」を手段とすることが骨子だろう(非常に大雑把だが)。

GMIの企業統治評価を絶対的なものだとは思わないが、海外の機関投資家が参考にしていることは確かで、日本株の一つのマイナス要因となっている。

☆   ☆   ☆

どうして日本企業の企業統治が進まないか?ということについては、言い古されていることだろうが、私も「日本の生え抜き役員は役員ではなく、従業員の一ステージである」であるケースが多いからだと考えている。

つまり役員になったからといって、実力者である社長や会長にchallengeすることは簡単ではない。事柄にもよるが首を覚悟するか良くても出世コースから脱線することを覚悟する必要がある。

このような構造が「取締役の事なかれ主義」を生み、大王製紙の元会長宛巨額融資問題やオリンパスの首を傾げたくなるようなM&Aにつながっていく。

もし「取締役やCEOの転職市場」が発達しているとchallengeする役員も出るだろうがそのような市場は望むべくもない。とすれば別の方法で企業統治を強化しなければならないのだが・・・・。しかし日本の大手マスコミは水に落ちた犬を叩くのは得意だが、広告スポンサーには遠慮がちだし、会計法人も当てにならない場合も多い。

一体誰に期待すれば良いのだろうか?

☆  ☆  ☆

ところでオリンパスのM&Aに話を戻すと、エコノミスト誌にある読者のコメントが出ていた。それによると同社がジャイラスを買収した時のオリンパス側のファイナンシャルアドヴァイザーはPerella Weinbergで、ジャイラス側のアドヴァイザーはベア・スターンズとモルガン・スタンレーで、焦点のAXESじゃないという。じゃ巨額の報酬を貰ったAXESとその子会社は何をしたんだ?ということになる。コメントはどうしてジャーナリストはこれらの先に事実を確認しないんだ?というもっともな疑問を投げかけていた。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オリンパスに情報開示を求める声高まる

2011年10月21日 | ニュース

巨額のM&A仲介手数料を払ったことで、注目を集めるオリンパスだが、投資家から納得の行く説明を求める声が高まっている。同社の発行済株式の8.26%を保有する日本生命、同4%を保有する米国のHarris Associates、同5%を保有するSoutheastern Assetが当該取引について投資家の懸念を晴らすよう説明を求めている。

また昨日東京証券取引所は、アドヴァイザリーフィーについて明確にすることを求めた(最初に発表した菊川会長の数字と後で会社が発表した数字が大きく違う)。また証券取引所の静執行役員は「現在のディスクロージャーが、投資家が同社株の売買を判断する上で不十分であれば、我々は更に詳細な情報を求める」と述べている。

また首になった前社長は「日本の関係者から身の安全に注意してくれ」と連絡を受けたので、ロンドン警視庁に相談に行く予定だと述べている。

☆   ☆   ☆

以上の情報はFTに記事をかいつまんだものだ。日本の大手マスコミの情報は後追いでしかも独自の情報源によるものが少ない。大手企業からは広告料を貰っているので筆が鈍る・・・とは思いたくないが・・・・

初めは外人社長と日本人経営陣の対立と見えたオリンパスの社長解任劇だが、なんだか反社会的勢力の影すら薄ヤミの向こうにちらつくような気配すらしてきた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウォールストリートも悪いが米政府はより責任重大

2011年10月20日 | 国際・政治

米国の投資銀行等大手金融機関の貪欲さに抗議する草の根的な運動・Occupy Wall Street(OWS)を見ていると、失業等諸般の経済問題についてアメリカ人は巨大金融資本だけを非難しているような錯覚に陥りがちだ。だがギャラップが行なった世論調査によると、金融機関より連邦政府に対する風当たりの方が2倍も強い。

「あなたが米国が直面している経済的問題について、一つを選ぶとするとウォールストリート(金融機関)と連邦政府のどちらの方がより責任があると思いますか?」(10月15-16日)というのがギャラップの質問だ。回答は政府が64%で金融機関が30%(わからないが5%)だった。

同時期にUSA Todayとギャラップが行なった別の調査の質問は「現在米国が直面している経済的問題について、連邦政府と金融機関はどの程度責任があると思いますか?」というものだった。

回答は「政府に大きな責任がある」が56%で「金融機関に大きな責任がある」が45%。「政府にかなり責任がある」が31%で金融機関のそれは33%。この調査でも政府の責任を問う声の方が高い。

当然のことながらOWSの支持者は金融機関の責任を問う比率が高く、54%の人が金融機関の方を政府より責任があると考えている(政府という人は44%)。一方ティーパーティ運動の支持者は圧倒的に政府に責任があると考えている。実に82%の人が政府の責任が金融機関より大きいと言い、金融機関の方が大きいという人は17%に過ぎない。

金融機関と連邦政府という二つの大きな組織・機構をターゲットしたOccupay Wall Streetとティーパーティ運動という二つのうねりは来年の大統領選挙に向けて更に高まるのだろうか?

☆   ☆   ☆

ところで東京でも先週末にはごく小規模のOWSがあったと聞く。一方ティーパーティ運動のうねりはないようだ(寡聞にして)。

それは何故だろうか?

1.日本はアメリカのような高い失業率(日本の失業率は半分)や、所得格差という経済的問題を抱えていないので金融機関や大企業を非難する動きも財政赤字を拡大する大きな政府に対する批判運動も起きない。

2.国民が経済的問題に無関心で、運動を起こして何かを変えようとする気力もない。

3.日本の抱える経済的問題が複雑過ぎてどこに責任があるか明確にならない。

以上思いつくままに3つの選択肢をあげてみましたがあなたならどれを選びますか?あるいは別の答を選択しますか?

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夕食に雑炊で体重が減った

2011年10月20日 | うんちく・小ネタ

僕の身長は170cmで体重は67kgから69kgの辺りをウロウロしている。69kgでもBMIは23.9で太めとはいえ適性範囲なのだが、少し体を重く感じる時がある。食欲の秋になって注意を怠ると更に体重が増えるかもしれないので、少し前から「週二日ほど夕食に雑炊を食べる」ことにしてみた。週二日というのはそれ以外の日は外食したりお酒を飲むことが多いからだ。

食べる雑炊はダイエットものなど特殊なものではなく普通の雑炊。スーパーで買ってきた「鳥雑炊の元」とか「カニ雑炊の元」などをご飯に入れて数分煮るだけである。

暫くすると体重が少し減ってレンジの底の方に近づいてきたので「雑炊にすると体重が減る」というアイディアは使えると考えはじめている。雑炊は水分が多い分同じ茶碗一杯でも普通のご飯よりカロリーが低い。また熱々の雑炊はゆっくり食べるので食事中に満腹度が高まり食べ過ぎにならない・・・・ことなどが普通のご飯よりダイエット向きなのだろう。

もっとも科学的にどれほど正しいかどうかは分からない。というのは雑炊を食べる夜はお酒は一切飲まないことにしたからだ(それまではご飯の前後に飲んでいた)。恐らく多少の減量は「雑炊+節酒」の複合効果なのだろう。

とにかく暫く雑炊を続けてみようと思う。65kをターゲットとしながら。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする