今日ある会社の株主総会に出席した。といっても株主側ではなく議長席の後ろに一監査役として座っていただけだが。この会社の株主総会に出席するのは3回目だが非常に整然とした株主総会なのでいつも安心して見ていることができる。その一番の理由は社長が株主総会とその直後の「経営方針説明会」を通じて数字だけでは語ることができない会社の本当の目指すところを株主に語りかけ、時間の許す範囲で株主の疑問に答えようとする姿勢にあると私は感じている。株主さんからは質問や要望はでるが、ヤジなどいわゆる不規則発言は一切なかったし、またいわゆる社員株主による議事進行!的発言もない気持ちの良い総会だったと私は思っている。
ヤジといえば今マスコミやSNSをに賑わしているのが、都議会の塩村議員に対する一部の男性議員からのセクハラ的ヤジ問題である。セクハラ的ヤジが論外であることは議論の余地のないところだが、この際議会のおけるヤジそのものを考えてみてはどうだろうか?
ヤジとは基本的に指名された発言者が発言している時に飛ばす不規則発言である。もちろん発言者を応援する景気づけのヤジもあるが、発言を妨害する不規則発言が多い。
一昔前の株主総会ではいわゆる総会屋による不規則発言がかなりの会社の株主総会で見られたが、会社法改正等の効果で現在は極めて少なくなっているようだ。
正当な権利に基づいて発言している人の発言を権利のない人が不規則発言で妨害することは民主主義の根幹を揺るがす問題である、と捉えるべきであろう。それは株主総会においては、正当に権利を行使しようと思っている株主と株主の利益を大切にしようと考えているまっとうな会社の志を踏みにじる行為である。
それと同様に議会における不規則発言は、志をもった議員とその議員を選出した選挙人を冒涜する行為なのである。
株主総会が粛々と運営されるようになってきたのだから、地方議会も国会も思い切って不規則発言は禁止する・不規則発言をする議員は退場させ、その名前を公表し、次の選挙で選挙民の判断を仰ぐようにする位の規律を導入して欲しいものである。