金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

親はありがたい

2006年07月02日 | 日記・エッセイ・コラム

母の体調が今ひとつと弟が言っていたので、週末とんぼ返りで京都の実家を訪ねた。幸いなことに弟の思い過ごしで母の体調は良好であり、母の方が宿沢さん(広明さん。この前赤木山で急逝した三井住友銀行の役員)の話をだし、私の健康を心配する位だった。

Ajisai_1 時間があれば、京都のお寺の庭園でも回り写真を撮りたいと思っていたが、今回は時間もなく私の体調(腰の具合)も今ひとつなので、実家のアジサイだけ写真に収めて帰った。

写真ではほとんど分らないが、少し前まで激しい雨が降っていてアジサイの花の上に細かな水滴が浮かんでいる。

アジサイに 水滴光る 老母(はは)元気    (北の旅人)

このアジサイも母が手入れしている植木だ。大正10年生まれの父母は京都の北辺で小さな寺を守っているが、幸いなことに共に元気だ。そして50歳を過ぎた息子の健康を気遣うのである。

論語為政第二に「孟武伯 孝を問う。子曰く、父母は唯その疾(やまい)をこれ憂う」という一文がある。通釈は貴族の師弟の孟武伯が父母に孝行を尽くす道を孔子に問うた。その時の孔子の答が「父母は何事につけ子供のことを心配するものですが、その中でも子供が病気になりはせぬかという心配は絶えることはないものです」というものだった。これはとかく不摂生に陥りやすい孟武伯を孔子が戒めたのだという説明が「論語新釈」(宇野 哲人 講談社学術文庫)に出ている。待機説法に長けた孔子らしい話だ。

それにしても昔は山で怪我などしないように気をつけるのが、親孝行の始めだったが、こちらも中年になってくるとメタポリックシンドロームなど気を着けないといけないことが増えてくるので大変だ。孔子が現在に生きていたら「ダイエットが孝の始め也」などと言うかもしれない。

コメント
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