金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

リングサイドはブラジルと中国

2008年11月16日 | 国際・政治

土曜日(11月8日)世界20カ国の首脳を集めた金融サミットが行われた。何が決められ、何が決められなかったかは、明日にでもゆっくり新聞で確認するとしてホスト側のブッシュ大統領としては成功と評価している。

その理由は「世界の自由貿易の必要性が再確認されたこと」と「自由な市場資本主義が世界的な金融危機の悪役にされなかったこと」だ。だがそのことに明日からの株式市場が満足するかどうかは相場に聞いてみないと分からない。

ニューヨーク・タイムズはサミットの本当のストーリーは話されたことよりも、ディナーの席順にあると述べている。ブッシュ大統領の右側にはブラジルのシルヴァ大統領が座り、左手には中国の胡錦濤主席が座った。シルヴァ大統領は「我々は先進国の助けを必要としない。我々はただ先進国が自分たちの問題を片付け成長路線に戻ることを期待している」と述べている人物だ。

この席順が象徴することは先進国は世界の経済成長のエンジンとして中国やブラジルの成長力と資金力を当てにしているということだ。20カ国を集めたサミットは「儀式的」には無事終了した。だがオバマ大統領が就任にしてから101日後に予定されている次のサミットではもっと具体的な対策が必要になる。市場はオバマの水面下の動きを注目するだろう。

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靴を磨きながら思ったこと

2008年11月16日 | うんちく・小ネタ

私は家事をワイフと分担するというような模範的な亭主ではないが、昔から靴磨きだけは自分で行っている。日頃は履いている何足かの靴を2,3週間に一回ほど靴クリームを付けて丁寧にみがくのである。

今日靴を磨きながら「随分長い間ビジネスシューズを買っていないぁ」と思った。別に節約している訳ではないが、ここ5年程ビジネスシューズを買った記憶がない。それでも靴が傷まない理由が2,3ある。一つは昔程営業で歩き回らなくなったことだ。特に雨や雪の日の外回りは靴を傷めた。それが余りなくなったこと。次に4,5足の靴を交代で履いている。従って一つの靴は一週間に一回か二回しか履かない。若い時は1,2足の靴をとっかえひっかえ履いていた。これはお金に余裕がなかったこともあるが、社宅の玄関が狭く余り靴を置くスペースがなかったことも大きな原因だ。幸いなことに今はその程度のスペースに苦労することはない。靴は木型を入れて休ませてやると吸い込んだ汗を放出し、元気を回復するのだ。

もう一つ理由は雨の日はゴアテックスの靴(皮製だが)を履いていることだ。雨に強くて水が滲みこむことがない。だから革が傷まない。

以上のようなことでビジネスシューズが長持ちしている。結構なことだが、世間のサラリーマンが皆同じような状態だと靴は中々売れないだろうと思った。靴だけでなく背広などが売れないのは同じような理由からだろう。

この分で行くと5,6年後に退職する時期が来ても、ビジネスシューズだけは現役でがんばっているかもしれない・・・と思った。体が元気でも働くチャンスがなくなるように、ビジネスシューズはピカピカでも履いて行くところがないというのでは洒落にもならない・・・・と思った。

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実篤記念館に行ってみた

2008年11月16日 | まち歩き

昨日(11月9日)車で武者小路実篤記念館http://www.mushakoji.org/に行った。記念館は京王線仙川駅とつつじヶ丘駅の間(双方から徒歩10分)にあるので、西東京市からだと車の方が便利だと思い車で出かけた。ところが記念館の近くで少し迷ってしまった。この辺りは道が狭い上、ハケ(武蔵野崖線)があり車が通過できない道があったりするので少し迷いやすい。

記念館には5,6台分の駐車場があった。200円払って記念館に入る。武者小路実篤に特別な関心はないが(著作を読んだこともない)、暇な土曜日なのでちょっと出かけた次第だ。ウイキペディアで武者小路実篤を調べると「一般的には、確固たる思想的裏付けが無く、近視眼的な理想主義・現実離れな言動で、軽率であるとの懐疑的な見方が多い。」とかなり辛らつな評価が下されていた。

記念館の中には沢山の書籍や例のかぼちゃの絵などが並んでいる。実篤はものすごく沢山の色紙を描いたので、本人でもどれが本物でどれが贋物か分からなくなったという話を読んだことがある(この話自体本物か贋物か分からないが)

記念館の横には実篤が死ぬまでの20年間を過ごした邸宅の庭を公園にした「実篤公園」と「旧宅」がある。

Zou

実篤邸の庭は1,500坪あり、国分寺崖線から湧き出る水が幾つかの池を作っている。池には鯉が沢山いたて遊びにきた子供たちを楽しませていた。

紅葉には少し早く目を楽しませてくれたのはセンリョウの赤い実位だった。

Senryou

記念館の入り口には「どうぞご自由にお持ち帰りください」とメモの入ったどんぐりの実の一山があった。

Donnguri

住宅街にありながらここには沢山自然が残っている。1,500坪の庭のある家に住みながら実篤は「何も贅沢をしなければ幸福になれないということはない」という言葉を残している。現実離れした言葉かもしれない・・・・と思いながら私は記念館を後にした。

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Fall back on (イディオム・シリーズ)

2008年11月16日 | 英語

Fall back onとは「損失や失敗の後何かに頼る」という意味である。ニューヨーク・タイムズに最近個人破産が増えていることに関する記事があった。その中に次のような文章があった。

As banks have pulled back on lending, consumers have been finding it more difficult ,and in many cases impossible , to use credit cards, refinance their home mortgages or fall back on their home equity lines to get them through a rough period.

少し長くなったがアメリカの消費者が抱える難問を的確に表現しているのでざっと訳そう。「銀行が貸し渋りを行っているので、諸費者はクレジットカードを使うことや住宅ローンを借り替えることあるいは困難な時期を過ごすのにホーム・エクイティ・ローンに頼ることがより難しくなっていることそして多くの倍不可能であることを認識し始めている。」

少し解説を加えるとホーム・エクイティ・ローンとは、自宅の二番抵当権ローンだ。住宅価格が上昇していると担保余力が出て資金を借りることができるが、現在のように住宅価格が下落していると担保余力がなくなり、資金を借りることは不可能な場合が多い。

アメリカの破産法は2005年に改正され破産宣告が困難になり、かつ破産費用も倍になったので破産者の数は減っていたが、今年10月に法改正後初めて10万人を越えて108,595人になった。前月比8%の急増だ。

ニューヨーク・タイムズはイリノイ大学のLawless教授の「消費者信用が厳しくなり、景気が急速に悪化しているので、10月の破産者の急増はこれから破産者が増えていく長期的な傾向の始まりで、破産者の数は2005年の法改正以前よりも多くなるだろう」というコメントを紹介している。

破産申請を行っているのは低所得者のみではない。住宅価格の上昇を期待して、転居後も自宅を売却せずに賃貸に回していた人が借り手の転出後新しい借り手が見つからず、ローンの返済が不可能になるなどミドルクラスの破産が増えているのも今回の特徴だ。

日本では極端な個人向け与信の収縮は起きていない。しかし長引く不況下ではなにが起きるかわからない。手元現金を厚くするとともに、使うか使わないは別として「与信枠」を確保できるなら確保しておく方が良いだろう。

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