金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

東御苑と野田岩の鰻

2010年06月05日 | まち歩き

東御苑は皇居の東に隣接する公園で江戸城の本丸、二の丸、三の丸の跡地だ。6月5日土曜日ワイフと三の丸の尚蔵館を見学した後、御苑内を一周散歩した。尚蔵館では「花ひらく個性、作家の時代」というタイトルで大正・昭和初期の美術工芸の展示が行われていた。堂本印象の松鶴佳色という大作の屏風が印象に残った。ただ展示数が少ないのですぐに見終わってしまう。もっとも無料なので文句も言えないが。

二の丸公園の菖蒲が美しかった。菖蒲はアヤメともショウブとも読むことができる。この花がアヤメかショウブかは難しい(試しに「あやめ」と入力してEnter keyを押してください。菖蒲という変換も選択肢に出ます。次に「しょうぶ」と入力してEnter keyを押してください。菖蒲という変換が出てくるはずです。つまりいずれがアヤメかショウブなのか・・・よく分かりません。)

Park

ここの菖蒲は数や種類はそれ程多くないが姿形が非常にすっきりしているので印象に残った。

さて散歩の後は赤羽橋の野田岩に鰻を食べに行くことにする。ワイフは鰻が大好物なので少し遅い誕生日のお祝いをかねて、鰻の名店に行くことにした。野田岩は日本橋の高島屋に店を出しているので東御苑からはそちらの方が近い。しかし時間もあるのでワイフにとっては初めての野田岩本店に行くことにした。

御苑の出口つまり大手門付近から野田岩に行くには三田線で芝公園へ行きそこから赤羽橋まで500m程歩きさらに桜田通りを飯倉方面に歩くことになる。何でこんな不便なところに東京を代表する鰻屋があるのか?という疑問がわくが、店のパンフレットには昔飯倉付近は大名屋敷が多く江戸時代はこの界隈は殷賑を極めたとあるので納得する。

五代目 野田岩と名乗る店は創業160余年。予約は4名以上しか受け付けないので待ちを覚悟で行ったが10分待ちで席に座ることができた。

座ってビールを飲みながら(私だけですが)鰻重を待つこと10分、ついに鰻重が来る(10分待ちで大袈裟に言うことないか)。

鰻重を待っている間に箸置きの写真を撮った。

Eel

うなぎがかわいい。さて名店の鰻重の味、ワイフはタレが甘過ぎず美味しいという。言われてみるとそうかもしれない。会社の近所でたまに食べる鰻屋ではテーブルにタレが置いてあり「もっとかけたい人はどうぞ」というスタイルだ。だがここではそんなタレは置いていない。あるじがこれで充分と判断したタレがあるのみだ。これが名店のいわれだろうか。

さてお値段の方は上から二番目の鰻重を食べてビール小瓶を1本飲んで7千円ちょっと。少しだけ池波正太郎気分の初夏の東京散歩だった。なお池波正太郎は野田岩の大ファン(例えば「池波正太郎の銀座日記」には野田岩に行った記録が15回出てくる)だが、日頃行っていたのは高島屋店だ。赤羽橋は銀座から通うには不便すぎたのだろうか?そんなことを考えながら老舗で鰻重を食べる初夏の一日も悪くないものである。

コメント
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