金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【数字は語る】山岳事故の39.8%は道迷い

2010年06月21日 | 

今週の日経ヴェリタスの中に、「登山市場、けん引役は『山ガール』」という記事が出ていた。日本交通公社が昨年10月に実施した「旅行者動向調査2009」によると、「09年に初めて登山を楽しんだ人」の割合は1.2%で、20代後半の女性に限ると5.2%に跳ね上がるということだ。

私の会社の山の会でも友達の若い女性の同僚が昨年初めての山登りで私達の登山に参加してくれた(残念ながらその後の参加が途切れているが)。

ところでヴェリタスの記事によると、インターネットに押され気味の紙のメディアも登山関連では健闘していて、分けても紙の登山地図には根強い人気がある。そして首位を独走するのが昭文社の「山と高原地図」ということだ。

私は原則山岳部時代の習慣で国土地理院の2.5万分の1の地図を使っている。2.5万分の1の地図は等高線等がはっきりしているので地形の読み取りができるからだ。一方一つの山に行くのに何枚もの地形図をそろえなければならないとかコースタイムが読めないという不便もある。まあ夏山に一般ルートを登るのであれば昭文社の地図で良いだろう。

ところで地図の重要性は山岳事故の最大の原因が道迷いで39.8%を占めることを警察庁が昨年7月に発表しているデータは示している。

私は直感的に滑落や転倒の方が事故原因として多いと思っていたのでやや意外であるが滑落(18.1%)と転倒(13.7%)を足しても、道迷いより少ない。なお自己原因の割合は40歳以上の中高年に関してもほぼ同じような割合である。

警察庁の統計は「何故道迷いが起きるのか?」までは分析していないが、どのようにして道迷いが発生するかは事故防止の観点から重要な分析課題だろう。例えば「地図を持っていなかった」とか「リーダーや仲間からはぐれた」などの分析をすれば事故防止に資するかもしれない。

人生の荒海という難路を海図なしに歩いてきた人達は地図を軽視する傾向があるのだろうか?あるいは時として登山路にある不確かな標識を盲信して歩き続けることが迷いを深めるのだろうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人民元上昇でアジア株全面高

2010年06月21日 | 株式

ファイナンシャルタイムズによると、本日(21日)の人民元の対ドル相場は金曜日のレベルと変わらない水準でスタートしたが、午前中の遅い時間に6.8154元に上昇した(上昇幅は0.16%)。これは21ヶ月ぶりの人民元の高値だ。

中国人民銀行は先週土曜日に人民元は通貨ペグを解除し、人民元をよりフレキシブルにすると発表した。ところが日曜日には一時的な切り上げを否定し、人民元を大きく切り上げる理由はなく、人民元を安定した水準で保つと発表した。

この二つの矛盾を含む発表は人民元問題に対する中国当局の難しい立場を示している。国際的に人民元切り上げの要求は高まるし、中国の経済通の中にも人民元を実勢に近づける方が持続的で安定的な経済成長に資するという意見が強い。一方人民元高が輸出競争力を弱めるとして警戒する政府高官も多いからだ。

実際今朝一番で人民銀行が示した為替中値は先週と同じ水準だったが、3ヶ月もの元先物は0.6%高になっていた。これはトレーダーが元の1.2%上昇を予想したことを示している。現物市場の上昇は先物が牽引した形だろう。今後中国政府がどこまで元高を容認するかトレーダーが瀬踏みをしてくるだろう。

人民元高は中国の購買力を高めるので、中国向け輸出シェアの高いアジア諸国は全面的な株高。日本株もコマツなど中国関連株を中心に上昇している。

☆   ☆  ☆

ところでKeep calm and carry onからエコノミストの予想に関する箴言を一つ紹介しよう。

What we anticipate seldom occurs; what we least expect generally happens. Benjamin Disraeli

「我々が期待したことは滅多に起こらず、最も少なく予想したことが一般的に起きる」ベンジャミン・ディズレーリ(英国ビクトリア朝期の首相)

幸いなことに人民元の切り上げは紆余曲折を経ながら実施されそうだ。ペースは遅いとしても。このことは暫く世界のリスクテイク意欲を元気つけるだろう。だがその後どうなるのか?

もし過度の株価上昇期待があるとすればそれはseldom occursかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石仏巡りとアジ釣りの週末

2010年06月21日 | まち歩き

土曜日(19日)の昼頃から千葉県の鋸南町に一泊で出かけた。主な目的は日曜日のアジ釣りだが、土曜日には鋸山に登ることにしていた。山仲間の釣行であるから山にも登らないといけないからだ。とはいえ蒸し暑いし雨も降りそうなので中腹まで車であがり、東口から参拝を始めた。鋸山日本寺の公式HPはこちら http://www.nihonji.jp/keidai/index.html

最初に出会ったのが、大きな大仏様。

送信者 ドロップ ボックス

オリジナルは石造りなのだが、昭和にコンクリートで補強されている。

山腹を斜めに登っていくと30分程で頂上に着く。頂上直下には百尺観音が祭られている。

送信者 ドロップ ボックス

その上には「地獄のぞき」という石切り場の跡がある。

送信者 ドロップ ボックス

海からの湿った風が霧を生み標高330mの山とは思えぬ深山の様相を呈していた。

頂上に至る途中の道には五百羅漢が祭られている。五百羅漢さんの中にはからなず自分に似た羅漢さんがいるというが、一人で来る機会があればゆっくり探したいものである。どことなく親しみを覚える羅漢さんだが、仏教の位は一般の人間より上だ。羅漢さんには「声聞」と「縁覚」の二つの位がある。「声聞」とは聴くことに長けている人?がなる位で、他の五感から物事の本質を覚ることができる人?を「縁覚」というそうだ。

土曜日は民宿でワールドカップ(日本対オランダ)を見ながら寝た。

明けて日曜日。午前五時釣具店集合なので4時半前には起きる。風が心配だったが釣り船を運営している村井釣具店にいくと「今日は出る」ということなので一安心。

6時過ぎに出船して白く波頭の立つ海を20分程走って最初の釣り場。アジ釣りはコマセを入れたコマセカゴの下に針を何本かぶら下げて、コマセ(オキアミ)に寄ってくる魚を釣るというものだ。私はサビキ釣りというこの釣り方は全く初めてである。

周りに人を見ているとアジはそれ程釣れていないが、メバルなどがちょくちょくかかっているが私の方はさっぱり。

忘れたころにソーダガツオがかかる。ソーダガツオは血合いが多く美味しくないと釣りに詳しい仲間がいうので、折角釣れたソーダガツオは海に戻した。だが下船後釣具店の人に聞くと、砂糖・醤油・みりん・酒などで煮詰めるとそれなりに美味だという話だった。

まもなく釣りが終わりという頃少し大きめのアジが釣れたのでまあ何とかなったが・・・。

私の海釣り経験というとニューヨークのヒラメ釣りと東京湾のキス釣り程度。これらはビギナーズラックがあるのかベテランの人と余り釣果に差がなかったのだが、アジ釣りはかなり差があったようだ。

それでも釣ったアジとベテランから分けて貰ったアジを家に持ち帰り、塩焼きにしてポン酢をかけて食べると美味しかった。何せ一匹数千円のアジだったから。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする