昨日(3月4日)NHKの特報首都圏「ミドルエイジ・クライシス」のテーマは「お金とクールにつきあいたい」というものだった。収入も増えないし、金利も低いこの時代資産運用でお金を増やそうと情報共有を図っている人たちがいる・・・という内容だったと思う。
だが素人同士が情報交換をして、確実にお金を増やす方法が見つかるものだろうか?ある人はこういう投資をしたら儲かったなどと「情報」を教えてくれるかもしれない。だがそれは恐らく大部分の場合「その人のたまたまの幸運」に過ぎないと考えるべきだろう。
自分が「投資の才能がある」とか「マーケットを良く知っている」と思う人は「今年の初めに中東・北アフリカでこれ程の騒動が起きると予想したか?」と自問自答するのが良いかもしれない。少なくとも私には予想外の出来事だった。
私は米国の景気回復や雇用改善についてはある程度予想していた。昨日の雇用統計もその予想を裏付けるものだった。米国の2月の失業率は8.9%に低下した。これは2009年4月以降一番低い水準だ。また非農業部門の雇用者数は市場予想を若干上回るものの、19.2万人増加。昨年5月以降最大の伸びだ。
だが株価は下げた。ダウは88ポイント(0.7%)ダウン。原因はクルドオイルの価格が2.5%上昇して、1バレル104.42ドルになったこと。昨日の「雇用と原油価格」の綱引きは原油価格が買った。原油価格が高止まりすると、景気への悪影響が顕著だからだ。
株にしろ為替にしろ相場モノを当てることは容易いことではない。ヘッジファンド・マネージャーなど「プロ」と称する連中でも、勝ち続けることは不可能な世界だ。素人の情報交換がどれほどの意味を持つのかなぁと私は感じているがいかがなものだろうか?