今の会社に来る日も今日を含めて2日となり、身の回りの整理を始めている。パソコンの中身も引越しだ。無論業務に関する重要情報を持ち出すことはないが、市場関連情報や交友関係情報、自作の原稿などは移転することにした。
ファイルを持ち帰る方法には「メールで転送する」「USB等の外部メモリーに保存する」といった方法があるが、最も手軽で簡単な方法はEvernoteに添付することだと私は思っている。
私の会社では重要情報漏洩防止の観点から総ての持ち出しファイルは記録を残すため、サーバ上の特定のドライブを経由することになっているが、このドライブにコピーするのに手間がかかる。またメールに添付する場合は、ファイルの容量が大き過ぎると送れないことがある。
ところがEvernoteに添付するにはこれらの障害がない。
パソコン上でEvernoteを開き、ツールバーの右端にある下向けの山形をクリックし、クリップマークをクリックするだけだ。そしてドキュメントファイルからアップロードしたいファイルを選択する。一度の操作で複数のファイルを添付できるから非常に早く処理することができる。
Evernoteにアップロードしたファイルは、他のPCやスマートフォンで閲覧することができるし、ハードディスクにダウンロードすることも可能だ。つまりクラウドコンピューティングのメリットを十分享受することができる。なんとも便利なツールである。
反面企業側からは重要情報が簡単に持ち出されるリスクが高まったことになる。IT技術とセキュリティはイタチゴッコだ。結局のところ社員のモラルに頼るところが増えている。そのためには会社を良くして、社員のロイヤリティを高める必要があるのだ。
企業で起きる不祥事の背景には、潜在的な社員の不満やモラール(モラルではない)の低下がある。さらに大袈裟なことをいうとその背景には社会全体の停滞感・閉塞感があるのではないだろうか?