金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

知っておくと便利なNexus7からの印刷

2012年10月12日 | デジタル・インターネット

また先日の会社のOB会の話になるが、その席で私がNexus7の良さを宣伝したところ、エクセルは使えるのか?という質問が出てきた。会社を離れて久しいオジサン達がタブレット端末の上で、数字や数式を入力する機会はほとんどないと思うが、エクセルと同じようなスプレッドシートは使うことができる。

グーグルは「文書」「スプレッドシート」「プレゼンテーション」をオンラインで作成し、保管するというGoogleドキュメントというクラウドサービスを提供している。スプレッドシートはエクセルと互換性があるから、エクセルで作った資料をGoogleドキュメントにアップロードしたり、Googleドキュメントで加工した資料をエクセルにダウンロードすることが可能なのだ。

個人で使うクラウドコンピューティングとしては、Googleドキュメントの他にEvernoteがあり、私はEvernoteの方を多用しているいて、最近は前者は余りつかっていない。だがNexus7の使い方を調べている時、Googleドキュメントの便利な使い方に気がついた。それはGoogleドキュメントを使えば、書類をプリントアウトすることができる、ということだ。つまりプリンタとNexus7をクラウドコンピューティングで結ぶのである。

Googleのクラウドプリントには「従来のプリンタをパソコン経由でクラウドプリンタとする」方法と「クラウド対応プリンタを直接インターネットに接続する方法」がある。自宅のパソコンは少し古くクラウド対応ではないので前者のやり方を採用した。「プリンタを追加する方法」はhttp://www.google.com/landing/cloudprint/index.htmlに書いてあるので、興味のあるかたはご参照ください。

クラウドを利用するためには、グーグルクロームというブラウザを使う必要がある。私は前からこれを使っていたので、話を先にすすめると「ブラウザのツールバーにあるレンチアイコンをクリックする」と指示がでているが、このレンチアイコンというのが見つからない。

そこでツールバーの右端のボタンをクリックして設定画面を呼び出した。

Print1

「設定」をクリックすると「詳細設定を表示」という文字が出てくるので、ここをクリックする。

Print2

次に「プリンタを追加」をクリックすると、パソコンとつながっているプリンタの登録が完了する。

今度はNexus7で「ドキュメント」を開く。アプリをダウンロードすると「ドライブ」という名前がついた三角形のアイコンが表れているはずだ。ファイルリストの右側の逆くの字マークをクリックすると下のような画面がでてくる。

Print3

右端のアイコンをクリックすると「送信・名前を変更・・・印刷」という項目が並んでいるので「印刷」をクリックする。その後はPCからプリントする要領で印刷枚数等を入力してして印刷を実行する。

Print4_2

Nexus7からプリントを行う機会がそれほど多いとは思わないが知っておいて便利な機能だ。

またグーグルが提供しているクラウドコンピューティングの威力を実感することができる。携帯端末からプリンタで印刷を行うということでは、私のスマートフォン(富士通arrows)にも「写真をプリントする」機能はついているが、文書は印刷できない(かなり複雑な設定を行うと可能かもしれないが)。グーグルのクラウドは簡単な設定でそれを可能にしている。

グーグルの囲い込み戦略とそれを実現している力は大変なものだ、と実感する次第だ。

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スプリントはソフトバンクのロックフェラーセンター?

2012年10月12日 | インポート

ソフトバンクが米国第3位の電話会社スプリント・ネクステルと買収交渉に入った、というニュースは今日(10月12日)の朝刊トップを飾っていた。ニューヨーク・タイムズによると、ソフトバンク側のコメントは得られなかったが、スプリント側はソフトバンクと交渉に入っていることを認めた。

スプリントは、業界トップのベリゾンや2位のAT&Tとの厳しい価格競争に苦しんでいる上、最近では業界4位のドイツテレコム子会社Tモバイルの急追を受けている。2007年以降赤字続きのスプリント・ネクステルが抱える長期負債はタイムズによると210億ドル(1.7兆円弱)近い。

米国の携帯電話業界でも日本と同様L.T.E.(Long Term Evolution)ネットワーク建設の時代。現在のところスプリントは15の市場でL.T.Eを展開しているが、先行するベリゾンは400の市場で展開している。携帯電話会社は今後も大きな資金が必要なので、この買収話に対する米国のアナリストの見方は「買収話がまとまると、スプリントは次世代ネットワーク構築の大きな金づるを得ることになる」というものだ。

事業面でこの買収がシナジー効果をもたらすかどうか結論を出すのは早過ぎるが、ポジティブな見方としては「スプリントの顧客が日本の先進的な携帯電話でのサービスを受けることができるのではないか?」という見方がある。日本や韓国の携帯電話会社は、携帯電話による電子マネー決済や携帯による物販マーケッティングなどで先行しているからだ。

物販マーケッティングに関連するニュースとしては、今日の朝刊にドコモが12月から携帯電話による通販を開始するという記事が出ていた。ドコモの加藤社長は今年7月に来年からはドコモの「dマーケットで有機野菜や健康機器等を販売していく」と発表していたから、その具体化が進んだということだ。ドコモの顧客層にそった戦略だとは思うが、上手くいくかどうかは疑問。少なくとも個人的には、アマゾン並みのサービスが提供されないとアマゾンからスイッチする予定はない。

話が脇道にそれたが、シナジー効果に否定的なアナリストは「シナジー効果はなく、日本がバブル時代に米国で不動産投資を行ったようなものだ。スプリントはロックフェラーセンターのようなものだ」と冷ややかな見方をしている。

★   ★   ★

ソフトバンクによるスプリント買収がまとまるかどうかは不明だし、安全保障の観点から対米外国投資委員会の審査等のハードルがある。

だが日本のように国内市場の頭打ちを迎えた国の携帯電話会社にとってアメリカはまだ美味しく見える市場のようだ(5年も赤字を続けているスプリントが良い買い物かどうかは不明だが)。一方ドコモのように携帯電話を使った物販市場への乗り出し等の戦略もありそうだが、これもハードルは高い。米国ではグーグルやアップルなどIT会社が先行しているこの分野への乗り出しは楽ではない。

コメント (1)
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