先週末北鎌倉の名刹を回った時、一部のお寺で拝観料が値上がりしているな、と感じた。
そう感じたのは建長寺で拝観料は500円(昔は300円だった記憶がある)。私の中でお寺の拝観料は300円が相場?と考えていた。実際か建長寺と並んで鎌倉五山の一つである円覚寺の拝観料は300円だった。ちなみに紫陽花で有名な明月院も6月に限り拝観料は500円になっている(通常月は300円)。
インターネットで鎌倉五山の拝観料を調べてみた。一番高いのは建長寺の500円で一番安いのは浄妙寺の100円。拝観料の平均は280円で中央値は300円である。従って拝観料は300円が相場?という私の相場観は妥当なものだ。
ついでに京都五山についても拝観料を調べてみると、京都五山の拝観料は鎌倉の1.5倍~2倍ということが分かった。京都五山の拝観料の計算は複雑である。何故かというと拝観エリア毎に加算される場合があるからだ。たとえば南禅寺(南禅寺は五山の別格であるが、五山の中の万寿寺が非公開のため計算上五山に加えた)では、方丈庭園500円、山門500円、南禅院300円と分かれている。全部拝観すると1,300円になる。
山門については建長寺などは山門拝観を行っていないので厳密な比較は難しい。そこで南禅寺は方丈500円の拝観料にとどめ、相国寺は800円(特別拝観期間)で計算してみた。結果は京都五山の拝観料の平均は540円で中央値は500円だった。
中央値で見ると京都五山の拝観料は鎌倉五山の1.6倍強で、平均値でみると2倍弱である。しかも京都五山はオプションが多いので、オプションを追加していくと拝観料は相当高くなる。
さて京都五山が鎌倉五山の二倍も見どころがあるか?というとそれは疑問(多分に主観的な問題だから)。
ただざっとみたところでは鎌倉五山(建長寺や円覚寺)では、まだインバウンド観光客が少ないと感じた。一方京都の町ではしばしばインバウンド客の方が国内旅行者より多いと感じる風景を目にする。
このインバウンド客の多さが京都の有名寺院に強気の拝観料設定を可能にしている、と私は考えている。
何年かして鎌倉にももっとインバウンド客が訪れるようになると拝観料が高くなっている可能性はあるだろう。